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菊地凛子、日プロ大賞主演女優賞受賞に涙! 綾野剛はサプライズで監督賞プレゼンターに

映画.com / 2024年7月6日 22時28分

菊地凛子、日プロ大賞主演女優賞受賞に涙! 綾野剛はサプライズで監督賞プレゼンターに

 第33回日本映画プロフェッショナル大賞授賞式が7月6日、テアトル新宿で開催され、「658km、陽子の旅」で主演女優賞を受賞した菊地凛子、「逃げ切れた夢」で主演男優賞を受賞した光石研らが登壇し、喜びの声を寄せた。

 本映画賞は、既成の映画賞とは一線を画しプロデューサー、映画監督、脚本家、新聞記者、映画評論家、映画ジャーナリスト、ミニシアター支配人、映画宣伝担当者ら映画業界の第一線で活躍する“映画のプロ”31人の選考委員の投票と、実行委員会の独自の判断で決定する。

 菊地は主演映画「658km、陽子の旅」で、流されて人生を過ごしてきた就職氷河期世代のフリーター・陽子をリアルに演じ主演女優賞を受賞。メガホンをとった熊切和嘉監督との縁に触れ「ちょうど40歳を迎え、これからどんなキャリアを積んでいったらいいのか悩んでいたとき、20数年前に『空の穴』という映画で役をくださった監督から、またこの作品で役をいただきました。ここからまた新たなスタートラインに立てたような気になりました」としみじみ語る。

 奇しくも「空の穴」のワンシーンと同じように、「658km、陽子の旅」でも小さな車で走るシーンがあった。菊地は「またここに戻ってこられたんだなと思うと、とても感慨深かった」と語ると、感極まって涙を流し「当時と気持ちは変わっていないのですが、いまは少し(芝居を)楽しめるようになったかもしれません」と変化を述べていた。

 「逃げ切れた夢」で主演男優賞を受賞した光石は「この映画は僕の故郷である北九州の黒崎で撮影された作品。思い返せばデビュー作となった『博多っ子純情』も九州が舞台、その後は、青山真治監督の『Helpless』や『EUREKA』、『サッド ヴァケイション』なども九州の撮影と、九州にゆかりがありました。九州という地域が僕を後押ししてくれているようです」と感慨深い表情で語る。

 2023年ベストテンで1位に輝いた「花腐し」は作品賞と監督賞、さとうほなみが新進女優賞を受賞。メガホンをとった荒井晴彦監督が登壇すると、本作で主演を務めた俳優の綾野剛がサプライズでプレゼンターとして登場。

 花束を持ってやってきた綾野は「荒井さんが書かれる描写が映像に残ることは俳優として家宝になりますし、撮影はとてもかけがえのない時間でした。引き続き、撮れるだけ何本も作品を残してほしいです」と懇願。荒井監督は「(さとう)ほなみが何か賞をとってほしいと思っていたけれど、自分が監督賞をとるなんて想定外。この映画は裸が多いせいか、評価が低かったので、今回の受賞は、拾う神がいたんだという気持ちでした。とても嬉しかったです」と笑顔を見せていた。

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