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「愛に乱暴」チェコの映画祭での反応は? 森ガキ侑大監督、現地の観客は「映画の読み取り能力が高すぎる」

映画.com / 2024年7月8日 18時0分

 翌日は「007 カジノ・ロワイヤル」の撮影でも使われたグランドホテルプップ内のプップホールでQ&A付きの上映が行われた。こちらも416ある座席は即日完売。上映が終了して森ガキ監督が登壇すると、拍手が沸き上がり質問を募ると次々と手があがった。

 観客からはまず「主人公の桃子の演技が素晴らしかった。撮影中は演じるのが苦しかったのでは?」という質問が。「桃子はどんどん追い込まれて崩壊していく役なので、後半になるにつれて撮影は苦しかったと思います」と応じると、続いて「桃子役のキャスティングはいつも組んで信頼している俳優をキャスティングしたのか?」という問われ、森ガキ監督は「江口さんとは以前ドラマとCMでご一緒したことはありますが、映画は初めてでした。すごく難しい役だったので、この役は江口さんじゃないとできないんですと、ラブコールしました」と話していた。

 また以下のようなQ&Aも展開した。

Q.スクリーンサイズをスタンダードサイズにした理由は?
A. 主人公桃子の機微を、観客に彼女の目線と一緒になって感じてもらいたかった。余分な情報をなるべく入れずに彼女と一心同体になるようにスタンダードサイズにしました。

Q.映画の舞台となる家はセットではなくロケ撮影なのか?
A.ロケができる家を探すのはめちゃくちゃ大変でした。母屋とはなれがあって、床下を掘ってもよくて、最後に家を××してもいいところという大変な条件を満たせる家を探すのに1年ぐらいかかりました。

 そして「チェコの離婚率は60%と非常に高い。主人公は中々離婚しないが日本は離婚しにくいのか?」「日本では女性が一度キャリアをリタイアすると復帰が難しいのか?」「映画にX(旧twitter)を使ったトリックが出てきたが、日本人はSNSをあまり利用しないイメージがあった。実際はどうなのか?」など日本の社会への関心が高い質問も相次いだ。

 映画を深く考察しようとする質問も多く「ラストシーンで桃子が着ていた服装が表す意図はなにか?」「主人公は夫の浮気相手という憎むべき相手に何故スイカを持って行ったのか?」「ゴミ捨て場が燃えているシーンにはどんな意図があるのか?」など質問が次々と上がると、ここでも森ガキ監督は「映画の読み取り能力が高すぎる」と舌を巻いていた。

 最後にタイトルの意味について質問されると「人を好きになることは幸せなことなんですが、人を愛しすぎると人は狂っていく。愛の中に乱暴さがあり、乱暴さの中に愛がある、という物事は表裏一体、紙一重であることがタイトルに込められています」と答え、Q&Aを締めくくった。

 「愛に乱暴」は、8月30日から全国公開。

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