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中欧魔女狩りホラー「ナイトサイレン」監督、ロカルノ受賞の本作は「セクシュアリティへの理解、現代社会の薄暗い部分を考えるため」

映画.com / 2024年8月1日 14時0分

――欧州全体にはカトリック特有の宗教観があると思います。本作とカトリックの宗教観に繋がりはありますか?

 もちろん!北欧や東欧はチェコを除いてカトリックの影響が強い地域です(チェコは歴史的に無宗教が多数派)。故に超保守的な考えを持つ人々が多く存在します。本作の脚本を作る際、人類学について調査したのですが、未だに本作で描いたような“超保守的な村”は存在し、“魔女”を信じているそうです。

――冒頭でうかがった、現代社会における違和感につながるということでしょうか?

 まさに。私はスロバキアのカトリック観には問題があると思っています。子供を欲していない女性や性的マイノリティを異端視して、恐れている。いわば“教会”に受け入れられていない人々は、自分たちとは違うと。私自身、カトリックの洗礼は受けていますし、叔父は神父です。ただ、私はこういったカトリックの組織には属したくありません。何故なら、この宗教が政治にも影響を及ぼしているからです。人工中絶禁止がいい例です。当然の権利を奪って人々の生活を雁字搦めにしようとしています。

――とても信念をもった監督であると感じました。なぜ監督業に携わろうと考えたのですか?

 エモーショナルなものであれ、ロジカルなものであれ物語が人々に会える影響に魅せられたんです。宗教もそうですよね?聖書の物語が人々を引きつけているわけです。映画は脚本、音楽、映像と全てが一体となって物語を紡ぐことができる。さらに加えてチームでないと作れない。人々を繋ぎ、自由に物語を構築できる。こんなに楽しいことは他にありません。

 8月2日から ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、シネマート新宿ほか全国公開。

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