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片渕須直監督、アメリカの視点で「反対側から描く」ことに意義と語る 「オッペンハイマー」広島アンコール上映で西﨑智子氏と対談

映画.com / 2024年8月6日 7時0分

 西﨑氏は「『オッペンハイマー』公開前には色んな意見があり、原爆投下の惨状を描いていないという指摘もあった。片渕監督のご指摘通り、1本の映画にすべては入れ込めない。逆に、オッペンハイマーが現状報告に目を逸らしてしまうところがとても映画的で好きだ。この映画は原爆のことをオープンに話せる土壌となる意味で大きな役割を果たしていると思う」と力説し、片渕監督もアメリカの視点で「反対側から描く」ことに意義があるとコメント。

 そして、西﨑氏が「片渕監督が『この世界の片隅に』を作られたとき徹底的にリサーチされたのと同様、ノーラン監督も真剣に取り組んでいる。オッペンハイマーの演説シーンに自分の娘を起用したり、核兵器が使用されたら顔族がどうなるかを自分ごととして描いている。映画には描かれていない何十倍ものリサーチをして、学んだ上で自分ごととして向き合われたのだと思う。『オッペンハイマー』に触発されて、ヒロシマを描く映画製作の発表が続いており、今後も映画の力を信じたい。そして、今度こそ広島で何が起こったかを考えていただける機会になる」と続けた。

 片渕監督は「世界の中に色んな事があるが、こうの史代さんが作られた『この世界の片隅に』の題名の通り、1つの映画で描かれることは片隅、片鱗でしかなくそれ以上のことは描けないが、その中に関わりがあることが潜んでいて、いつか結びついたときに世界の形が見えてくる。それが意義深いとこだ。沢山の片隅を集めることが出来るのは私たち自身だと思う」と述べ、イベントの結びでは、片渕監督が8月という広島にとって特別な時期に『オッペンハイマー』がこれからも上映され続けることになったら良いと思う」と期待を込めた。

 「オッペンハイマー」は、全国の劇場でアンコール上映中。

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