鈴木亮平&有村架純、兄妹役で初共演 「兄やんとの日々はとても不思議でした」 直木賞受賞作「花まんま」を前田哲監督が映画化
映画.com / 2024年8月7日 6時0分
朱川湊人『花まんま』(文春文庫)
鈴木亮平と有村架純が、2005年に第133回直木賞を受賞した短編集を映画化する「花まんま」で兄妹役を演じ、初共演することがわかった。「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」や「そして、バトンは渡された」を手掛け、「九十歳。何がめでたい」が公開中の前田哲監督がメガホンをとる。2025年公開予定。
朱川湊人氏による原作は、兄妹の不思議な体験を描いた物語。表題の「花まんま」とは、子どものままごと遊びで作った“花のお弁当”を意味し、大切なひとへ贈り届けるキーアイテムとなる。
本作の主人公は、両親を早くに亡くし、大阪の下町で暮らす2人きりの兄妹・俊樹とフミ子。兄・俊樹は、死んだ父と交わした「どんなことがあっても妹を守る」という約束を胸に、兄として妹のフミ子を守り続けてきた。妹の結婚が決まり、親代わりの兄としてはやっと肩の荷が下りるはずだったが、妹には兄に話していない秘密があった。
鈴木が演じるのは、早くに亡くした両親との約束を守るため、たった一人の妹の親代わりとして大阪下町で生きる熱血漢の兄・加藤俊樹役。鈴木は「兄妹の絆はもとより、親と子、家族がそれぞれを強く思い合う姿を描いた胸に迫る作品」と話し、役について「ぶっきらぼうですが、誰よりも妹を愛する兄です。若くして両親を亡くしているので、大切な人に今日会えなくなるかもしれないということを誰よりも実感している人間」と評する。そして、「関西弁で演じるのは久しぶりでしたが、ネイティブの言葉で演じられることの喜びを改めて実感する、楽しい撮影期間でした」と振り返った。
有村は俊樹の妹で、間もなくの結婚を控えながら、ある秘密を抱えるフミ子役を担う。劇中では鈴木扮する兄を「兄やん(にいやん)」と呼ぶ有村だが、初共演を果たした鈴木について「兄やん(鈴木)との日々はとても不思議でした。生まれた時から一緒にいるような、本当なら無いはずの兄やんとの時間がそこにはありました」と語る。鈴木と有村はともに関西出身ということもあり、撮影現場での打ち合わせや休憩時間に自然体で会話する場面も多く見受けられたという。
原作の映像化企画を長年出版社へ提案し続けた前田監督は、「ずっと心から離れない『大切な愛しい人を思い続ける』切なくも優しい物語を、映画でも皆さまにお届けしたいと思い続けていました」と語る。そして、「初顔合わせの二人、鈴木亮平さんと有村架純さんが、数十年も一緒に暮らしてきた本当の兄妹のように、スクリーンの中で存在しています」と仕上がりに自信をにじませた。
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