巨匠・倉本聰が原作・脚本「海の沈黙」11月22日公開 主演は本木雅弘、監督は「沈まぬ太陽」若松節朗
映画.com / 2024年8月9日 6時0分
倉本が長年にわたって構想し「どうしても書いておきたかった」と語る渾身のドラマが映画化 (C)2024 映画『海の沈黙』INUP CO.,LTD
数々の名作ドラマを手がけてきた巨匠・倉本聰が原作・脚本を務めた映画「海の沈黙」が、11月22日に公開されることが決定。主演は本木雅弘が務め、小泉今日子、中井貴一、石坂浩二、仲村トオル、清水美砂らが共演。監督は「沈まぬ太陽」「Fukushima 50」などを手がけた若松節朗が務める。
「前略おふくろ様」「北の国から」「やすらぎの郷」などを生み出した倉本が長年にわたって構想し、「どうしても書いておきたかった」と語る渾身のドラマを、若松監督のメガホンで映画化。人々の前から姿を消した天才画家が秘めてきた想い、美と芸術への執念、そして忘れられない過去が明らかになる時、至高の美と愛の全貌がキャンバスに描きだされる。
孤高の画家・津山竜次を本木が演じ、中井らに加えて、菅野恵、萩原聖人、村田雄浩、佐野史郎、田中健、三船美佳、津嘉山正種も共演。日本映画界の豪華キャストが集結している。
世界的な画家・田村修三(石坂)の展覧会で大事件が起きた。展示作品のひとつが贋作だとわかったのだ。この絵を描いたのは一体、誰なのか? 連日、報道が加熱する中、北海道・小樽で女の死体が発見される。このふたつの事件の間に浮かび上がった男。それは、かつて新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、ある事件を機に人々の前から姿を消した津山竜次(本木)だった。
かつての竜次の恋人で、現在は田村の妻・安奈(小泉)は小樽へ向かう。もう会うことはないと思っていた竜次と再会する安奈、竜次に長年仕える謎のフィクサー・スイケン(中井)、贋作事件を追う美術鑑定の権威・清家(仲村)、全身刺青の女・牡丹(清水)、竜次を慕うバーテンダー・アザミ(菅野)……それぞれのドラマが、“真の美”を求め続ける竜次の想いと交錯していく。
コメントは、以下の通り。
【倉本聰/原作・脚本】
60年前から抱えこんできた僕にとっての大きなテーマがある。美術品の贋作というテーマである。美術作品の価値というものは社会的権威によって保証される。だがその価値基準は元々極めて主観的なものである。だから世の中には贋作が絶えない。過去に日本にもそういう事件があった。重要文化財として認定されていた一つの美術品が贋作と判明し国の指定から外されたのである。美とは何なのか。権威とは何なのか。これは、そうした矛盾に立ち向かった一人の天才画家の悲劇である。
【若松節朗/監督】
老いてなお創作に情熱を燃やす脚本家、倉本聰さんの今回のテーマは「美とは何か?」
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