1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

ジェイク・エーデルスタインが「トウキョウ・バイス」を生み出すまで――映像化経緯も語る【NY発コラム】

映画.com / 2024年8月18日 10時0分

ジェイク・エーデルスタインが「トウキョウ・バイス」を生み出すまで――映像化経緯も語る【NY発コラム】

(C)HBO Max / Eros Hoagland (C)HBO Max / James Lisle

 ニューヨークで注目されている映画とは? 現地在住のライター・細木信宏が、スタッフやキャストのインタビュー、イベント取材を通じて、日本未公開作品や良質な独立系映画を紹介していきます。

 アメリカではHBOで配信され、日本ではWOWOWで放映された人気シリーズ「TOKYO VICE」。物語の舞台は、1990年代末期の東京。日本の新聞社に勤務する若きアメリカ人記者が、警視庁のベテラン刑事に誘われ、ヤクザが支配する“暗黒世界”に足を踏み入れるさまを描いた作品だ。主演は「ウエスト・サイド・ストーリー」のアンセル・エルゴート。「ラスト・サムライ」の渡辺謙が共演し、マイケル・マンが製作総指揮&監督を務めている。

 このほど、原案となった「トウキョウ・バイス: アメリカ人記者の警察回り体験記」の著者、ジェイク・エーデルスタインに単独インタビューを敢行する機会に巡り合った。彼はどのようにして読売新聞記者として仕事を始めたのか。そして、どのようにヤクザの取材を行っていたのか。キャスティング秘話や、シーズン3が実現した場合のアイデアなどを聞いてみた。

 ミズーリ州生まれのエーデルスタイン。どのように日本文化に興味を持ち、日本の上智大学へ進学したのだろうか。

「高校の時に空手を始めたんです。空手の先生は沖縄育ちで、クラスはとても“伝統的”でした。授業前の瞑想、空手の精神的な側面、専門用語の意味をとても重視していたほどです。空手の元の文字は中国から来ているので『カンフーのようなものなのか、それとも“手ぶらで戦う”という意味なのか? “空”にはもっと難解な意味があるのだろうか?』など、そんな考えを巡らせながら、徐々に日本に興味を持つようになったんです。その後、日本の歴史や禅宗について読み漁り、大学生になる頃には、日本語を習い始めました。幸運なことに、早い時期に日本へ交換留学生として行く機会に恵まれました。当時は、いわゆるバブル期。交換留学制度があったので応募したのですが『日本語を2年間勉強しないと行けない』と言われました。私は好奇心から『来年、ミズーリ大学から日本へ行く人は何人いるのですか?』と先生に聞きました。そして『上智大学から(ミズーリ大学へは)20人来るのに、うちの大学から誰も行かないのでは交換留学の意味がない』と告げました。すると彼は『エーデルスタインさん、あなたの言うことはもっともだ』と言って、私を日本に行かせてくれました」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください