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【ひろしまアニメーションシーズン2024】世界の才能が集結した5日間、短編コンペグランプリは“男らしさ”の複雑性探求する作品

映画.com / 2024年8月18日 21時30分

 短編コンペティション部門のほか、環太平洋・アジア地域で作られた学生作品およびデビュー作を対象とした環太平洋アジアユースコンペティション、CM、MV、テレビ番組、教育・広報コンテンツなど、クライアントの依頼により日本で製作された作品を対象とする日本依頼作品コンペティションの受賞作、3つの短編コンペ部門から観客により選出される観客賞、同じく観客投票で選ばれる長編コンペティションの結果も発表された。

 今回は、世界中から関係者が集う場として、国境を超えたクリエイターの連携を目的とした「ひろしまアニメーションアカデミー&ミーティング(HAM)」(24年8月15日~17日)を新設した。HAMには、業界関係者のほか、若手クリエイターやクリエイター志望者を中心に国内外の400人以上が登録。上映以外にさまざまなレクチャーやパーティで交流を図り、人が集まる場所としての機能も果たした。

 アーティスティック・ディレクターを務めた山村浩二氏は、会場で流されたファンファーレや幕間の管弦楽曲が、今回特集上映が行われたヤン・シュバンクマイエル作品でも用いられている、チェコの作曲家、レオシュ・ヤナーチェクによるものだと紹介。チェコの民謡を研究し、言葉の抑揚の意味を写し取る旋律収集というヤナーチェクの仕事を挙げ、「ヤナーチェクは、『発話旋律は痛々しいほどに敏感な他人の心の断片であり、魂を覗き見るための窓。人の心とその全存在のある一瞬の写真である』と語っています。世界中のいろんな表現に耳を傾け、この映画祭で上映される作品を丁寧にここに揃えたつもりです。アニメーションは絵と音が重なり、あるリズムが生まれるもの。それによって心の奥深い何かが皆さんに届いたら大変嬉しい」と振り返る。

 また、様々なコミュニケーションツールが発達していく中で、対面でフェスティバルを開催する意義について、全員がフェスティバルの当事者となって、それによって多くの記憶が深く残ること、鑑賞環境が変わることで、アニメーションに様々な抑揚が加わり、部屋で1人で見ることとは全く違った体験ができることを強調し、「2026年8月、また広島でお会いできることを期待しています」と次回開催への意欲を述べた。

▼コンペティション受賞結果は以下の通り

▼短編コンペティション

■グランプリ
「美しき男たち」ニコラス・ケッペン監督
■「社会への眼差し」賞
「バタフライ」フローレンス・ミアイユ監督
■「寓話の現在」賞
「フシギなフラつき」ニーナ・ガンツ監督
■「虚構世界」賞
「熱帯の複眼」ジャンシュウ・ジャン監督
■「光の詩」賞
「東方の雨」ミリー・イェンケン監督

▼環太平洋アジアユースコンペティション

■グランプリ
「私は、私と、私が、私を、」伊藤里菜監督
■ムン・スジン賞
「黴」シ・セッセイ監督
■ステファン・オビエ賞
「ゾウのかたち」サム・クワ監督
■山下宏洋賞
「ポストヒューマン病棟」ユニャ・キム監督

▼日本依頼作品コンペティション

■グランプリ
プチプチ・アニメ「春告げ魚と風来坊」八代健志監督
■川村真司賞
星宮とと+TEMPLIME「Mind Replacer」大谷たらふ監督
■出合小都美賞
Pass49e「白い悪魔」円戸サヤ監督
■シシヤマザキ賞
刀雨「Be Gone」羅絲佳監督

▼観客賞
「ゲロゲロ・ショー」スレッシュ・エリヤット監督

▼長編コンペティション
■グランプリ
「シロッコと風の王国」ブノワ・シュー監督

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