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「ラストマイル」2つのポイントに感じるポテンシャルの高さ 興収はどうなる?【コラム/細野真宏の試写室日記】

映画.com / 2024年8月24日 8時0分

 この“他作品が一緒に集まる作品”の象徴に「アベンジャーズ」などがありますが、これまでこのコラムでも触れていたように、そのコラボが最もしやすいテレビ局はフジテレビだと考えていました。

 例えば「コンフィデンスマンJP」に「リーガル・ハイ」や「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」、「踊る大捜査線」などが絡むのは想像しやすく、権利関係においても“実現可能”なものだと思っています。

 それをTBSが先手を打ってきたのは個人的に興味深い動きでした。

 そんなことを考えながら見ていたことが関係しているのかはわかりませんが、実は「ラストマイル」を見ながら思っていたのは、構図などが「踊る大捜査線」的だな、ということだったのです。

 局は違うのですが、不思議と「踊る大捜査線」のDNAを受け継いでいるのが、塚原あゆ子監督であるように感じました。

 奇しくも今年の10月と11月に「踊る大捜査線」をはじめとする「踊るプロジェクト」の最新映画2部作「室井慎次 敗れざる者」「室井慎次 生き続ける者」が公開されますが、個人的には、その出来栄えに大いに関心を持っています。

 というのも、「踊る大捜査線」シリーズがシュリンクしてしまったのは、後続作品の出来映えに勢いがなくなっていたからだと考えています。

 一時代を作ってきたクリエイターのさらなる躍進となるのか、本作のように新たなクリエイターの時代となるのか、はたまた良いライバル関係を保って映画業界を牽引していくのか――その答えが今年中に判明しそうです。

 タイトルの「ラストマイル」は、通常は「ラストワンマイル」と呼ばれることが多いと思いますが、商品などを顧客に届ける「物流サービス」で使われる用語で、「荷物を顧客に届ける最後の区間」を意味しています。

 その「ラストワンマイル」で起こる11月のブラックフライデーに関連する連続爆破事件が、世界的な巨大ショッピングサイトを舞台に繰り広げられます。

 さて、本作は、伏線もしっかりしているし脚本も良く出来ている、単純に面白い作品でした。

 ただ、連ドラファン以外に、どこまでウケるのかが見極めにくい作品でもあるような気がしています。

 制作費は5億円程度だと思われるので、P&A費を考えると、興行収入21億円で映画だけでリクープできそうです。

 私は、この程度であればラクに達成し、興行収入30億円台には余裕で乗せられると思っています。

 果たして、ちらほら登場する2つの連ドラの影響も含めてどのような化学反応が起こるのか、日本における初のケースとも言え、大いに注目すべき作品なのです!

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