首里劇場の“最期”を写真家・石川真生が撮影する姿を追うドキュメント「劇場が終わるとき」公開決定
映画.com / 2024年9月3日 14時0分
沖縄最古の映画館として2022年に72年の営業に幕を下ろした首里劇場の“最期”を、沖縄を代表する写真家・石川真生が撮影する姿を真喜屋力監督が記録したドキュメンタリー映画「劇場が終わるとき」が、来春ユーロスペースでの公開が決定、ポスタービジュアル、場面写真、予告編、池澤夏樹ら応援コメントが披露された。
本作は、戦後復興の時代に建てられ、2022年4月に経営者である館長の急逝によって72年の歴史に幕を下ろした映画館・首里劇場を、写真家・石川真生が、劇場の持つ風格、わびしさ、染みついた歴史を記録で残そうと写真を撮影。 石川が老いと病を抱えながら撮影する様を、本作監督の真喜屋力が追いかけるといったドキュメンタリー映画だ。
1950年に建てられ、地域文化の中心として活躍した首里劇場 。やがて映画が斜陽産業となり、成人映画専門館となる。三代目館長の金城政則はそんな老朽化した映画館を引き継ぎ、20年近く守り続け、2021年に名画座へと転身するが、その翌年に癌のために急逝。劇場は閉館となり、戦前の劇場様式を引き継ぐ首里劇場は、まるでゴシック建築の幽霊屋敷のような風格を帯びながら、解体の日を静かに待っていた。
そんななか、写真家の石川真生は、閉ざされた劇場に足を踏み入れる。老いと病を抱えながらも、精力的に建物に染みついた、人々の記憶や気配をフィルムに焼き付けようと試行錯誤を繰り返す。また館長の甥からは、家族で経営する劇場の思い出が語られていく。華やかなころの首里劇場ではなく、成人映画館を営む、とある家族の記憶。他にも様々な人々が訪れ、それぞれの人生の中にある《劇場》が、消えゆく劇場の中で語られる。廃虚のような首里劇場を舞台に、生きることの切なさ、たくましさを、人間くさいユーモアとともに人々が伝える中、解体の日が近づいてくる。
急逝した金城政則館長の甥からは、家族で経営する劇場の思い出が語られるほか、幼少より首里劇場を知るNPO法人シネマラボ突貫小僧代表の平良竜次、かつて上映された成人映画にも出演していた女優・ほたる、元映写技師のミュージシャン・とんちピクルス 松浦浩司などが、それぞれの首里劇場への想いを語る他、石川真生の作品「大琉球写真絵巻」のモデルだったストリッパーの牧瀬茜も姿を見せる。
監督は、 1992年公開のオムニバス映画 「パイナップルツアーズ」の一話を監督し、その後東京のミニシアターBOX東中野(現 ポレポレ東中野)や、沖縄で桜坂劇場の立ち上げにも参加し、興業、宣伝の立場からも映画に関わってきた真喜屋力。本作が長編作品としては初監督となる。
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