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「エイリアン」の良さがピンとこない人にこそ適した「エイリアン ロムルス」は“リブート作品の壁”を超えられる?【コラム/細野真宏の試写室日記】

映画.com / 2024年9月7日 9時0分

 この作品の世界線では、人類が遠い宇宙にまで活動圏を広げています。主人公らは、太陽も見えないような惑星の鉱山で働かされる状況に追いやられるなかで物語は始まっていきます。

 本作の成功のカギを握るのは、やはり監督の力量でしょう。

 そもそも1作目「エイリアン」のメガホンをとったのは、第73回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞など5冠に輝く「グラディエーター」(2000年)、「オデッセイ」(2015年)などで知られる巨匠リドリー・スコット監督です。

 そして2作目「エイリアン2」は、「ターミネーター」や「タイタニック」、「アバター」などで知られる巨匠ジェームズ・キャメロン監督です。

 1作目「エイリアン」は「SFホラー映画」というジャンルでしたが、2作目「エイリアン2」では「アクション映画」に変化しています。

 本作では1作目を目指しているので「SFホラー映画」に長けた人材が求められるのですが、まさに適役を起用できたと言えるでしょう。

 メガホンをとっているのは、フェデ・アルバレス監督。「スパイダーマン」でお馴染みのサム・ライミ監督の原点とも言える作品「死霊のはらわた(1981)」のリブート作「死霊のはらわた」(2013年)で長編デビューを果たし、成功に導いています。その後は「ドント・ブリーズ」(2016)、「蜘蛛の巣を払う女」(2018)で監督を務めています。

 このように新たな才能の下、原点回帰を図っているので、現在の最新鋭の映画技術を駆使して「エイリアン」が生まれ変わっているのです。

 その結果、私は、初めて「なるほど、エイリアンってこういう映画なのか」と面白さが理解できました。

 さて、本作の興行収入ですが、このところのハリウッド映画は邦画に押されている厳しい状況にあると思います。

 例えば、本作と同じ「20世紀スタジオ映画」でリブート作品である「猿の惑星 キングダム」(2024)は、やはり前作「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」と同様に興行収入10億円が大きな壁となって超えられていない現状があります。

 ただ、本作については、文字通り予備知識ゼロでも楽しめるように作られているので、それがキチンと伝わると、“リブート作品の壁”である興行収入10億円の突破が可能になると思われます。

 “45年前に世界を驚かせた衝撃”を体感できる「エイリアン ロムルス」が口コミと共に、まずは興行収入10億円を突破できるかどうかに大いに注目したいと思います。

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