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シャマラン監督「本物のライブをやって撮影するんだ。ごまかさない」 最新作「トラップ」撮影の裏側

映画.com / 2024年10月2日 9時0分

シャマラン監督「本物のライブをやって撮影するんだ。ごまかさない」 最新作「トラップ」撮影の裏側

(C)2024 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED

 「シックス・センス」「オールド」で知られるM・ナイト・シャマラン監督が、最新作「トラップ」について語るインタビューが公開された。キャスティングやリアリティへの挑戦などを明かしている。

 溺愛する娘と世界的アーティストのアリーナライブを楽しむ家族思いの父親のもうひとつの顔……それは、指名手配中のサイコな切り裂き魔だった。そして、この巨大ライブこそ、彼を捕まえるため仕組まれた前代未聞の“罠(トラップ)”。トラップに隠された衝撃の真実とは? 予測不能の騙し合いサスペンスが描かれていく。

■二つの顔を持つ複雑なキャラクターを演じられる俳優は?

 良き父とサイコな切り裂き魔という二つの顔を持つクーパー役のキャスティングについては「人生において、ちょうどいい位置にいて、本当のリスクを取ることを厭わない人物を探した。挑戦的な映画なら、観客は、珍しくて、すごいものを観ることができるし、それは映画を観に行く新しい理由になる」と、主演にふさわしい俳優を絞っていき、「ジョシュ・ハートネットはまさに、この表現にぴったり当てはまる人物だった」と、ハートネットに任せることになった。

 「彼は非常に思慮深く、哲学的な男だ。彼に会ったとき、彼は私の目を見つめた。彼は何でもする準備ができていると思った。彼はエネルギーに満ちていて、電撃を感じさせた。クーパーのような特別な役を演じるには、すべてを受け入れ、リスクを取って全力で勝負する準備ができている俳優が必要だった」

 ハートネットの熱演に対して、シャマラン監督は「観客にとって、この映画を観る大きな理由の1つは、ジョシュの素晴らしい演技を観ることなんだ」と太鼓判を押している。

■主人公の心理ドラマとアリーナライブを同時進行させるリアリティへの挑戦

 フィルム撮影にこだわりを持つシャマラン監督は、本作では大きな挑戦を行っている。

 「私はCGIを使うタイプではないので、ライブ(シーンの撮影)をやると決めたとき、みんなに『本物のライブをやって撮影するんだ。ごまかさない』と言い続けた。というのは、私は監督として視点を重視したいからだ」と、巨大アリーナで、オンタイム進行するライブ撮影には徹底的にこだわった。

 「クーパーと娘のライリーが話している瞬間にスクリーンに映っているステージは、その瞬間に実際に起きていることなんだ。本物だからリアルな映像になる。CGIではなく、後から考えて加工したものでもない。テイクごとにスクリーンに映っているライブを自分で演出することになった。スリラー映画を撮影している最中に本物のコンサートを開き、それをやり遂げるのは至難の業だ。信じられないほど挑戦的だったけれど、とてもやりがいがあった」と振り返る。

 最後に、本作を映画館で体感してほしいと願う監督からのメッセージを紹介する。

 「『トラップ』はまさに、映画館で体験してもらいたくて作った映画だ。その映画体験の中で私の役割は、観客を刺激し、これまでに観たことがないようなオリジナリティーがある作品を提供することだ 。私の映画は、刺激的だったり、笑えたり、衝撃的だったりする映画を映画館で体験してもらうためのものだ。あるいは、少し居心地が悪くなるような感じや、考えさせられるような感覚も体験してほしい。登場人物の意外な行動に驚いたりね。『彼がそんなことを!? まさか!? そうなる!?』。そんなふうにみんながいっせいに息をのむような瞬間が、映画館で映画を観ることの最高の魅力だ。だから『トラップ』は、みんなに映画館で観てほしい。きっと素晴らしい映画体験になるはずだ」

 「トラップ」は10月25日公開。

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