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デッドラインは2025年――磁気テープの記録を大量喪失しないために今できることは? 国立映画アーカイブでイベント開催

映画.com / 2024年10月2日 13時0分

 3年前に[緊急フォーラム]を開催したとき、“2022年度末までのデジタルファイル化を促す”を最重要と考えていたので、ずいぶん広報をして、イベントの内容や参考資料などもすべて当館のHPやYouTube公式チャンネルで見られるようにしたんですね。

 それで情報を発信したつもりでいたのですが、2025年が近づくに連れ、この問題についての取材やトークの依頼を受けることが増えてきまして、まだ全然情報が行き届いていないことを実感し、2025年を前にもう一度やらないといけないな、と思った次第です。

●10月5日の「磁気テープ映像の保存に向けてできること」について

 前回は、映画・映像分野の方々にこの問題を周知し、可能な対応策をそれぞれ進めていただくことを目的に開催しました。その時にも映画・映像関係者だけではなく、美術館や図書館、大学の方なども多数参加しておられました。ビデオアートなど、現代美術にとっても非常に大きな問題ですからね。今回は、もっと枠を広げることにしました。

 1970年代以降、ビデオテープで記録を撮ることは、民俗学の調査や歴史のインタビュー、伝統芸能や舞台芸術、音楽、スポーツの記録など広範な分野で活用されただけでなく、1980年代には普通の人々が日常生活を撮り、職場や地域でもさまざまな行事の記録を撮るようになりました。それらの映像をおさめたテープは、個人の家庭をはじめ、学校や企業の資料室、各地の歴史資料館や図書館・図書室などに保管されているものも多いでしょう。そういう方々にも、この情報を伝えると同時に、今できることを進めてほしいので、これらの分野を代表する国立機関の、国立歴史民俗博物館、 国立劇場、国立国会図書館から、当該分野における磁気テープ資料の貴重性、デジタルファイル化やデータ保存に関する活動について報告していただきます。磁気テープの映像と一言で言っても、それぞれの分野で被写体や撮影者、作成目的・使用用途、権利関係なども随分違うでしょうから、いろんな分野の方々に、参考にしていただきたいと考えています。

 イベントは事前申請制で、当日までに満席になるかもしれません。当日の様子はビデオで撮影し、編集版を、後日、当館YouTube公式チャンネルから公開する予定です。

 また、当館のウェブサイトに、「マグネティック・テープ・アラート」やデジタルファイル化についての参考資料、ビデオテープのデジタル化業者一覧などを掲載していますので、そちらもご利用ください。

https://www.nfaj.go.jp/onlineservice/mtap/#section1-1

※「マグネティック・テープ・アラート:磁気テープ映像の保存に向けてできること」の概要、プログラム、参加・申込は、下記の「国立映画アーカイブ」公式HPより確認できる。

https://www.nfaj.go.jp/exhibition/unesco2024/#section1-1

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