山形国際ドキュメンタリー映画祭の東京上映「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー 山形in東京2024」予告編&パレスチナ特集
映画.com / 2024年10月6日 16時0分
隔年に開催されるドキュメンタリー映画の祭典、山形国際ドキュメンタリー映画祭(YIDFF)。その上映作品を東京で見ることができるイベント「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー 山形in東京2024」(https://youtu.be/TcRzFK1LTs4)の開催が決定した。パレスチナの土地と記憶に迫る特集「パレスチナ その土地と歩む」など独自のプログラムを加え、約50本が上映される。
昨年10月7日ハマスによるイスラエルへの襲撃が起きて以降、”報復”としてイスラエル軍によるガザへの大規模侵攻が続いている。今年2 月の時点ですでにパレスチナ人の死者は3万人以上、死傷者は約7万人に達したと報道され、現在ガザ地区の大部分が廃墟と化し人々が飢餓に陥る事態と伝わる。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2023では会期中に起こった事件とその直後に開始された大規模侵攻の報せに動揺が広がり、隣国レバノンから来日していた監督たちは家族や友人の安否確認に追われた。特集「パレスチナ その土地と歩む」では、10・7以前に遡ってパレスチナの土地をめぐる記憶に焦点を当て、新旧作合わせた7本を上映する。
ともにイスラエル出身であるユダヤ系監督エイアル・シバンとパレスチナ系監督ミシェル・クレフィが、分離壁の建設が進むふたつの土地と人々の分断を描いた「ルート181」(2003)。また、クレフィが単独で監督した「石の讃美歌」(1990)では、当時のガザの状況が浮かび上がる。そして、現在ヨルダンに暮らすパレスチナ人映画作家・研究者のアッザ・エル・ハサンの短編と中編作品も上映。入植地が拡大する占領の実情を描いた「モーゼからの権利証書」(1998)とニュース素材と化したパレスチナの日常を捉えた「ニュースタイム」(2001)の2作品。さらに、アメリカ在住のパレスチナ人映画作家ジュマーナ・マンナーアが生活に必要な野草採集がイスラエルに禁止されている現状を描く「採集する人々」(202年)。監督のマンナーアは、今年イメージ・フォーラム・フェスティバルでも2作品が紹介される注目の作家である。(フェスティバルではジュマナ・マナと表記。)この作品は、大阪を拠点に上映活動を行う「本庄からパレスチナへの会」が10月に大阪で初上映。東京では11月2日(金)のK’s Cinemaでの上映が初となる。
一部の作品では上映後にトークイベントも開催予定だ。全プログラム、スケジュールは公式HP(http://cinematrix.jp/dds2024/)で告知している。
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