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井浦新、「徒花 ADABANA」甲斐さやか監督は「内側の魂が分厚い監督」【第37回東京国際映画祭】

映画.com / 2024年10月29日 22時40分

 また、観客からは、本作において、女性監督ならではのアプローチだと感じた点や、井浦が恩師とする若松孝二監督の演出との違いについての質問も上がった。

 井浦は「僕自身が、男性の監督だから、女性の監督だからというのをあまり意識はしていないのですが」という前提を踏まえた上で「まず映画監督という専門職が、だいぶ特殊で、男性も女性も個性的な方たちが多いです。甲斐監督は脚本までご自身で書かれますし、ぶれない世界観があり、そういう意味では内側の魂が分厚い監督だなと思います。若松監督とは、時代も作風も映画作りの仕方も違うけど、ご自身の世界観が絶対にぶれず、自分の撮りたいものを撮るという貪欲さや、もの作りへの真剣さは同じだなと感じました」と述懐。

 さらに「不思議なことに、甲斐監督といる時に、若松監督の顔が浮かぶ場面もあって。ごはんを食べながら、クリエイティブなお話をうかがっている時、あれ?と思うことも多々ありました。お二人で、映画作りの志や社会への眼差しなど、重なる部分が何度もあったなと思ったんです」と亡き恩師と甲斐監督との共通点を感慨深い表情で語った。

 第37回東京国際映画祭は、11月6日まで開催。

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