「室井慎次 生き続ける者」亀山千広プロデューサー、柳葉敏郎に「室井慎次に決着をつけましょう」と説得
映画.com / 2024年10月30日 17時54分
臼井局長も「大事な役だから荷が重かったんです。でも台本が彼の心を打ちました。それくらい室井という役を大事にしてきたんです。本広さんにいたっては、その重責を担わないといけないってことで、どういうふうに室井さんの思いを届ければいんだと悩んでいました」と補足する。
その後、様々な要素が加わり、小泉今日子の続投も決定した。今回、福本莉子演じる日向杏は、小泉演じる日向真奈美のDNAを引き継いだ娘役だ。亀山氏によると「『踊る』の世界観における日向真奈美は、『スター・ウォーズ』におけるシスだと思っています。小泉さんには、直接お会いしてお願いしたら、『わかった。またやるのね、日向真奈美を。何日かかるの?』と聞かれたので、『1日でけっこうです』と答えました」とこちらはあっさりと快諾してもらったそうだ。
亀山氏は、「踊る」シリーズについては特別な思い入れがあるそうで「人生を変えられました。これが当たったがために映画が作れなくなりました。管理職になったし。『踊る』は、あまりにもでかい船でした。それで4年でクビになり、BSで新たなメディアをやることに」とユーモアを交えつつ「節目節目で僕自身も変えられた」としみじみと語った。
その後、本作のメイキングを収めたスーパーティザー映像が披露された。そこには雪の秋田で撮影する大勢のキャストやスタッフ陣の姿や、柳葉による熱いコメント映像などが収録されていた。
最後に臼井局長は「すごい真面目に作ってます。ほとばしる情熱と魂がこもった作品ですし、こういう無骨で正直で真っ直ぐな映画があっていいんじゃないかと。正義を貫く話です。本作をもって、一応、最後の室井となるので、ぜひ劇場で見届けてほしいです」と打ち明けた。
亀山氏も「映像の最後に、『室井さん、ありがとう』とでかでかと書かせてもらいました。柳葉さんが、よく『感謝です』とおっしゃってるのを耳にしていますが、僕らも感謝しています。その感謝を映像にしたのが今回の2本。派手ではないけど、温かくなるもの、胸にくるものがあれば、観客に伝わったのかなと思います」と熱いメッセージを送り、会見を締めくくった。
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