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本木雅弘、小泉今日子と32年ぶり共演は「これまで仕事を続けてきたことへのご褒美」 倉本聰原作・脚本映画「海の沈黙」で元恋人役

映画.com / 2024年10月31日 21時45分

 本木が演じる津山竜次の美術学校時代のライバル的存在で、小泉扮する田村安奈を妻とした画家の田村修三に息吹を注いだ石坂は、隣の小泉を紹介しながら「ここ夫婦なんです。そしてあちら(本木)が元恋人。謎が深まる映画です」と見どころをアピール。オファーを受けた際に、ほぼ同級生役を演じる本木や小泉との年齢差に戸惑いもあったそうだが、本木、石坂ともに、渾身の役作りでその差を埋めたという逸話を披露した。

 美術鑑定の権威・清家を演じる仲村は、「昔インドで偽物のシルクのスカーフをたくさん買ってしまったことがあります。素材も人を見る目もない僕が、もし美術の権威に見えるとしたら、それは全て若松監督のおかげ」と笑いを誘いながら、実は本木、小泉と同期であり、かつては小泉と夫婦役を演じたというエピソードも披露し、会場を沸かせた。

 倉本作品の常連でもある中井は、「以前から倉本先生の美というものに対する違和感についてのお話を僕は伺っていたので、いよいよこれを映画化される時が来たんだなと思いました」と述懐。芸術に興味のない文部科学大臣を演じた佐野は、その役柄とは反対に「現場では石坂さんと美術の話を良くしていました。本物の画家でいらっしゃいますし、僕も美術は好きなので、そういう興味もあって」と現場での裏話を語る。今作が映画初出演で、竜次を慕うバーテンダー・アザミを演じた菅野は「素敵な先輩方と、そして監督と倉本先生の作品をご一緒できたことをとても光栄に思う」と喜びを語った。

 若松監督は、客席で舞台挨拶を見守った劇中の絵画や音楽担当者のほか、撮影監督をはじめとしたスタッフ陣をひとりずつ紹介し「僕はいつもこの人たちに支えられております」と感謝の言葉を述べていた。映画は11月22日に公開。

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