【SNSで話題】「シビル・ウォー」“赤サングラス男”トラウマシーンの舞台裏 キャストが恐怖のあまり「撮影後30分間は涙が止まらなかった」
映画.com / 2024年11月1日 20時0分
A24が史上最大の製作費を投じ、史上最高のオープニング記録を樹立した映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」(公開中)のメイキング映像が、このほど公開された。SNSでは“劇中屈指のトラウマシーン”として話題となっている、銃を持つ赤サングラス男が「どの種類のアメリカ人だ?」と詰め寄る光景の裏側をとらえている。
公開から4週経った今もなお「今年1位どころか人生1位」「これまで体験したことのない没入感に襲われた、絶対に劇場で観るべき」「戦場に自分が放り込まれた感覚で戦慄した」と絶賛の声があがっている本作。特に話題となっているのは、14カ月間一度も取材を受けていない大統領に単独インタビューを行うため、主人公・リー(キルステン・ダンスト)ら4人ののジャーナリストがニューヨークから戦場と化したワシントンDCへと向かう中で、リーたちが銃口を向けられる“緊迫のシーン”。「赤サングラス男が怖すぎる」「まるで銃口が自分に向けられているかのような緊張感」とSNSでの口コミが拡がっている。
アレックス・ガーランド監督が「その人の政治的立場が問われることになる」と述べる本シーンは、リーたちジャーナリストが、ある田舎の片隅で銃を持った兵士たちが大量の死体を埋葬している場面を目撃し、仲間が人質にとられ、命が危険にさらされる場面だ。
年長のベテラン記者サミーを演じたスティーブン・マッキンリー・ヘンダーソンは「僕が演じているサミーはその光景を見て、近づくなと言う。あとで通報するのが得策であって、本来の目的を果たしたいのなら絶対に関与するなと。でも彼らは人生の先輩に耳を貸そうとしない。結局、兵士に話しかけ、おぞましい結果を招いてしまう」と語る。
赤サングラス男との交渉に応じたジョエルを演じたワグネル・モウラは「集団墓地のシーンは、他のどの撮影よりも緊迫していた。正直ショックを受けたよ。僕自身、米国出身ではなく外国籍だから…。人種差別的だし、外国人への憎悪も感じられ恐ろしかった。兵士役のジェシー・プレモンスの演技があまりにもリアルで、余計につらかった。僕や仲間を殺さないでほしいと必死に懇願して、人種差別の恐ろしさを身をもって感じたあと…しばらく起き上がれなかった。思い出すと今でも泣きそうになるが、撮影後30分間は涙が止まらなかった。緊迫していた」と当時の心境を語る。
ジェシー役のケイリー・スピーニーも「あの役はジェシー以外考えられない。すごく冷酷で、同時に魅力的でもあり、とにかく不気味だった」と演技を絶賛。実は、赤サングラスの兵士を演じたジェシー・プレモンスは、主演ダンストの夫。もともと、同役には別の俳優がキャスティングされていたがスケジュール調整がつかず、ダンストにプレモンスの出演を打診したところ、快く引き受けてくれたという。
メイキングには、現場で「すばらしかったよ。文句なしの演技だ。思わず震え上がった」というガーランド監督に、プレモンスが「心が汚れた気分だ」と話す様子が収められており、どれだけ過酷なシーンであったのかが伝わってくる。
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