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SNSでは“悪夢版「グッド・ウィル・ハンティング」” 「アプレンティス」製作陣は“トランプの誕生秘話”にどう挑んだ?

映画.com / 2024年12月22日 9時0分

SNSでは“悪夢版「グッド・ウィル・ハンティング」” 「アプレンティス」製作陣は“トランプの誕生秘話”にどう挑んだ?

(C)2024 APPRENTICE PRODUCTIONS ONTARIO INC. / PROFILE PRODUCTIONS 2 APS / TAILORED FILMS LTD. All Rights Reserved.

 映画「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」は“ドナルド・トランプの誕生秘話”というスキャンダラスかつ危険なテーマに覚悟を決めて向き合った作品だ。本記事では制作陣、そして俳優生命を掛けて出演を決めた俳優陣の裏話を紹介する。

 20代のドナルド・トランプは危機に瀕していた。不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ、破産寸前まで追い込まれていたのだ。そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き辣腕弁護士ロイ・コーンと出会う。大統領を含む大物顧客を抱え、勝つためには人の道に外れた手段を平気で選ぶ冷酷な男だ。そんなコーンが“ナイーブなお坊ちゃん”だったトランプを気に入り、「勝つための3つのルール」を伝授し洗練された人物へと仕立てあげる。やがてトランプは数々の大事業を成功させ、コーンさえ思いもよらない怪物へと変貌していく……。

 監督を務めたのは、「ボーダー 二つの世界」「聖地には蜘蛛が巣を張る」を手掛けたアリ・アッバシ。本作については「ヒストリーチャンネルのエピソードでも、トランプの伝記でもない。彼の人生のディテールに興味はなかった。トランプが彼のメンターであるロイをどう見ていたか、ロイはトランプをどう見ていたか、そこに絞って描きたかった」と語っている。

 SNSの声でも「悪夢版『グッド・ウィル・ハンティング』だ」と言い得て妙な声もある通り、本作では、まだ何者でもない駆け出しの若造だったトランプと、悪名高き辣腕弁護士ロイ・コーンの歪んだ師弟関係とトランプの誕生秘話という悪夢のようなアメリカン・サクセスストーリーが描かれる。

 製作総指揮のエイミー・ベアーはキャスティングについて「いま最も有名且つ悪名高い人物を恐れることなく演じきれる俳優を見つけなければならなかった」と明かす。高い演技力はもちろん、自身の生命も脅かしかねないリスクを背負える俳優を見つけることは本作の成功に必要不可欠だった。

 そんな唯一無二とも言える役を完璧に演じ切ったのが、「アベンジャーズ」シリーズのウィンター・ソルジャー役で一躍人気を博し、TVシリーズ「パム&トミー」ではゴールデングローブ賞&エミー賞にノミネートを果たしたセバスチャン・スタン。アッバシ監督は「「彼(スタン)に役者としてのスキルや能力が揃っているのはもちろん(キャスティング)理由の一つ。実際誰が演じるにしろ、この役にはプロでもレベルの相当高い実力が求められると思っていた。そんな難しいことのできるのはセバスチャンしかいない。彼なら監督の僕に、映画そのものに、演じる役にしっかりコミットしてくれると確信していた」と熱弁。スタンは本作で見事、ゴールデングローブ賞主演男優賞「ドラマ部門」にノミネートを果たしている。

 もう一人忘れてはいけないのがロイ・コーン役を演じたジェレミー・ストロングだ。ストロングはトランプという怪物を生み出し、そのトランプによって予測不能な運命に巻き込まれていくコーンの姿を、シリアス且つ哀愁深く演じ、ゴールデングローブ賞「助演男優賞」にノミネート。ストロングも「アリがこの企画を進めていると聞いて驚いたのと同時に、ロイを演じるのは挑戦し甲斐があると思った」と迷うことなく、この命がけの企画に参加を決めたようだ。

「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」は、25年1月17日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

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