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【世界の映画館めぐり】小豆島・二十四の瞳映画村 美しくノスタルジックな日本の風景に浸り、映画史に残る名作をいつでも鑑賞できる

映画.com / 2024年12月29日 9時0分

 映画「二十四の瞳」にも、大石先生や子どもたちが舟に乗る場面が出てくるので、映画を観た方はもちろん、二十四の瞳映画村で初めて「二十四の瞳」を観ようと思っている方は是非とも舟での移動をお勧めします。目の前に広がる美しい島の景色、ほほを撫でる海風、穏やかに進む小舟は旅情をかき立てます。ボサノバの名曲「小舟(O Barquinho)」を脳内で再生し、バカンス気分に浸りながらしばらくこのまま乗っていたいなあ……と思うも10分あまりで到着しました。船酔いするタイプの方も怖がらずにチャレンジできると思います。

 映画のセットや壺井栄文学館など、映画村内には見どころがたくさんありすぎるのでここでは割愛しますが、映画が上映されるギャラリー松竹座は昭和30年代の映画館が再現されており、タイルやステンドグラス、照明器具のレトロな雰囲気が素敵です。日本映画界に輝く往年のスター、現在もご活躍の監督陣や俳優さんの写真も飾られ、昭和の日本映画の知識が深まります。2階は高峰秀子さんに関する写真や貴重な愛用品が展示されたギャラリー併設のブックカフェ「書肆海風堂」があり、映画や旅の本を読みながら美味しいコーヒーが楽しめます。

 映画の上映は1階のホールで行われます。筆者が訪問したのが平日の昼だったので館内は空いており、私のほかに、英語で会話をしている観光客と思われる方々が数名鑑賞していました。上映は、英語と中国語の字幕付き。あらためて気づきましたが「二十四の瞳」って、音楽映画でもあるんでよすね。「ふるさと」「仰げば尊し」など日本で生まれ育った方なら、一度は耳にしたことがある日本の唱歌の名曲が作品世界を彩ります。筆者は修学旅行の船上で女学生が、♪寄する波も、貝の色も~♪と「浜辺の歌」を歌い上げるシーンがお気に入りです。抒情的で素敵な歌を作った昔の人をしのばずにはいられません。

 “涙の感動作”というコピーが付くような映画は普段あまり見ない筆者も、「二十四の瞳(1954)」は、平凡でも平和で穏やかな暮らしを望む日本人誰もが必見の映画だと、声を大にして推したいです。そして、ここでモノクロの映画を観た後に、小豆島のリアルな風景の中に身を置く体験は格別でした。近年では「八日目の蝉」(2011)、今年公開された「からかい上手の高木さん」など小豆島を舞台とした映画はいくつもあるので、小豆島、そして二十四の瞳映画村は、旅行先の候補のひとつとして、映画ファンに是非おすすめしたいスポットです。


二十四の瞳映画村 営業時間など詳細公式HPはこちら(https://www.24hitomi.or.jp/)

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