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「室町無頼」“蛙”から“最強”へと変貌 長尾謙杜が魅せる「才蔵成長譚」の説得力

映画.com / 2025年1月7日 18時0分

「室町無頼」“蛙”から“最強”へと変貌 長尾謙杜が魅せる「才蔵成長譚」の説得力

(C)2016 垣根涼介/新潮社 (C)2025「室町無頼」製作委員会

 入江悠監督最新作「室町無頼」から、長尾謙杜(なにわ男子)の場面写真が披露された。天涯孤独の身で絶望の中にいたが、凄まじい棒術の才能を秘めた青年・才蔵を演じている。

 本作は、実在の人物・蓮田兵衛が企てた知られざる戦国前夜の戦いを、豪華キャスト陣と空前のスケールで描く、時代劇アクション・エンタテインメント。大泉洋が主演を務め、剣の達人役として本格的な殺陣・アクションに初挑戦している。

 圧倒的な剣術の腕前と世直しの野心を湛え、荒廃した時代を泳ぐ自由人・蓮田兵衛(大泉)。彼はひょんなことから、天涯孤独の身であり、凄まじい棒術の才能を秘めた青年・才蔵(長尾)を拾う。汚れた川へと落ち、緑色のボロ服をぐっしょりと濡らした姿を揶揄され、以降、才蔵は“蛙”と呼ばれることとなる。

 “蛙”から始まった長尾演じる才蔵の物語は、兵衛や老師(柄本明)との出会い、命を賭けた地獄の棒術の修行、様々な戦いを経て、遂には“無敵の棒術”を身に付けた“最強”への成長譚として描かれる。

 「いつかヒーローのような役を演じてみたい、アクションにも挑戦してみたいと思っていた」と、才蔵への思い入れを語った長尾。「無邪気さもありますが、どこか肝が据わっていて、ちょっと落ち着きがあるところもある。色々なものに対して本当にまっすぐな気持ちを持っている素直な少年」と役を理解して臨み、登場シーンでは一見して長尾本人と判別できないほどに顔や衣服に汚れのメイクを施した仕上がり。しかし、「この映画は、ある意味では“才蔵の成長の物語”だと思います」と主演の大泉が表現するように、物語が進むにつれて、兵衛との出会いをきっかけに心身共に成長を遂げていく才蔵の顔つきと身のこなしが、みるみるうちに変わっていく。

 主演の大泉は、「才蔵と長尾くんというのが見事に被る感じがありました。本当に長尾くんがどんどんかっこよくなっていくのが、見ていて痛快でしたね。衣装さん、メイクチームも本当に素晴らしくて、どんどん彼の見た目も変わっていくのだけれど、それに応えて、長尾くんのお芝居も変わっていった」と、役の成長とともに見違えるように精悍な顔つきになる長尾の姿を称えて振り返る。

 最大難度のアクションをやり遂げた長尾に、骨皮道賢役の堤真一も太鼓判を押す。

 「(棒などを使った)長もののアクションというのは本当に難しい。彼はとにかく難しいことを何回も何回もやっていた。もう永遠に終わらないんじゃないかなと思うぐらい大変な技をやっていました。しかも鮮やかにやらなきゃいけない。できたからOKではなくて、鮮やかにできて初めてOKになる。足で蹴り上げて棒を持つとか、それだけをやれと言ったらできるかもしれないけれど、流れの中でやるのは簡単に見えてとても難しい」(堤真一)

 ただならぬ存在感を放つ主人公・蓮田兵衛役の大泉から、「まだ20歳そこそこの長尾くんが、50歳の僕が演じた役の風格をどこか感じさせるように最終的にはなっていた。『すごいな、長尾くんは』と思いましたよ。最初は本当に子どもみたいでかわいいのだけど、最後は本当にかっこいいなあと」と絶賛された才蔵=長尾謙杜。“蛙”として登場してくる始まりから、戦いにおいて向かうところ敵なしの“最強”にまで様変わりしていくその成長譚に注目してほしい。

 「室町無頼」は1月10日からIMAX先行上映、1月17日から全国公開。

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