トランプが大統領選に勝った本当の理由とは?「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」【コラム/細野真宏の試写室日記】
映画.com / 2025年1月18日 10時0分
本作のタイトル「The Apprentice(アプレンティス)」は「弟子」という意味なのです。
「マイナスなニュースはすべてフェイクニュース!」といったトランプの日常的な言動は、私は見るに耐えないのですが、これらの言動をするに至った背景が驚くほど明確に見えてくるのです!
つまり、邦題のサブタイトル「ドナルド・トランプの創り方」というのが1番的確に内容を表していると言えます。
これから私たちは4年間、この人物が強大な権限を持つ社会で生きていかなければならず、その原点を本作で確認しておけば今後の状況を俯瞰することもできるのです。
例えば、ロシアとウクライナの戦闘についてトランプは「私が大統領になれば大統領就任から24時間以内に終わらせる」と主張し続けてきました。
ところが、案の定、大統領就任直前になって言い逃れできなくなり既に「6か月はほしい」とトーンダウンして先延ばしをしています。
(日本も含め)アメリカ大統領選挙は、接戦と予想されていたのに蓋を開けると明確なトランプ勝利でした。
これの本質的な理由は、「論理」よりも「雰囲気」が優先されたことにあります。
トランプが属する共和党員は言うまでもなく、民主党員も「急激な物価高」に怒っているのです。
そして、実は政治にそこまでの力はないのですが、「急激な物価高は政治の失策だ」という雰囲気ができあがってしまっています。
さらに、「何だかんだとトランプが大統領だった時には急激な物価高が起こらず経済は安定していた」「トランプ大統領であれば今の物価高を止めてくれる」という雰囲気が大勢を占めることになったのです。
このような状況だとトランプ流のビッグマウスが最大限に効果を発揮してくれるわけです。
つまり、かなりトランプは運が良いのですが、この先どこまで運に恵まれるか、そして、様々な矛盾に多くの人が気付き「論理」が「雰囲気」に勝つことができるのか。
これからのニュースは、まさにエンターテインメントで、このリアルタイムで起こるエンターテインメントを読み解く鍵が本作にあるのです!
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