万人には薦められない…トラウマ必至の疑似無声映画 若き日のアリ・アスターに影響を与えた異才ガイ・マディン初期2作品公開
映画.com / 2025年2月2日 21時0分
「アークエンジェル」
3月15日から、シアター・イメージフォーラムで「NIGHTMARE OF GUYMADDIN ~倒錯する悪夢の狂宴~」と題し、カナダの鬼才ガイ・マディン監督の初期2作「ギムリ・ホスピタル」(1988)、「アークエンジェル」(90) が4K版で連続公開される。メインビジュアル・場面写真・予告編(https://youtu.be/KMne39OvXLA)が披露された。
1985年に発表した初監督作の短編「The Dead Father」がトロント映画祭で話題を集めたマディン監督は、生まれ育ったウィニペグを拠点に創作活動を続け、見るたびに違う内容・結末になる映画や、別な作品の映像でヒッチコック作品を再現するなど斬新なインスタレーション作品も含めカナダで最も国際的評価を得ている。最新作はアリ・アスターが製作総指揮した「Rumours」(2024)で、アスターは「僕の初期作品は、ガイ・マディンの作品からアイデアをいくつか頂戴しているんだ!」と「Cult MTL」誌のインタビューで語っている。
このほど上映される長編第1作「ギムリ・ホスピタル」(88)は、19世紀末のカナダの寒村にある不気味な病院を舞台に、天然痘を患った漁師のエイナーと看護婦たちに人気の患者グンナーとの不思議な因縁を描き、ガイ・マディンは医者役で出演している。長編第2作「アークエンジェル」(90)は第1次世界大戦終盤のアークエンジェルを舞台に、ロシア人兵士を中心に展開する“倒錯する愛”の物語。ともに、現実と幻想、過去と現在が交錯した世界をモノクロ・サイレントの表現主義的技法と80年代的グロテスクを混交させて描く、トラウマ必至の疑似無声映画だ。
長編デビュー作「ギムリ・ホスピタル」はデビッド・リンチ「イレイザー・ヘッド」(76)やアレハンドロ・ホドロフスキー「エル・トポ」(69)を全米配給したベン・バーレンホルツの目に留まり「全くとんでもない、エキサイティングな作品。限られた観客層が強力な反応を示す類の映画だ」とニューヨークで公開され、長期間にわたってカルト的な人気を獲得している。日本では1992年に公開後、東京フィルメックスで特別上映されたのみで、再上映の期待が高まっていた。
2作品は3月15日から、シアター・イメージフォーラムで先行公開後、順次全国公開を予定。イメージフォーラムでは前売り特典として4K版海外ビジュアルのポストカードが提供される。
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