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北野武「映画はじゃんじゃん進化するべき」 約60分の最新作「Broken Rage」は「こんなに短くなるとは」と驚きの新発見!

映画.com / 2025年2月5日 18時31分

北野武「映画はじゃんじゃん進化するべき」 約60分の最新作「Broken Rage」は「こんなに短くなるとは」と驚きの新発見!

 北野武が2月5日、都内で行われた最新作「Broken Rage」の配信記念記者会見に出席した。「暴力映画におけるお笑い」をテーマに製作された、約60分のAmazon Original映画。実験的手法でクリエイティブな挑戦を止めない姿勢に、「絵画の歴史に比べれば、映画はしょせん100年ちょっと。意識は映画におけるキュビズムをやろうと。映画はじゃんじゃん進化するべき」と持論を語った。

 北野監督の型破りな演出と予測不能な展開で、映画界の常識を打ち砕く意欲作。約60分を2つのパートに分け、前半では刑事とヤクザの間で板ばさみになった殺し屋(ビートたけし)が、生き残りをかけて奮闘する骨太のクライムアクションが展開。後半では、前半と同じ物語をセルフパロディという手法を使ってコメディタッチで描く。

 配信映画に本格的に挑んだ北野監督は、「お茶の間で見る映画ということで、悩んだ部分もあった」といい、「あまり意識はしていなくても、劇場とテレビで、これだけ違うものに仕上がるんだと。見る側が変わると、作る側もこんなに変わるのかと、完成した後でつくづく感じた」と振り返る。

 そんな“違い”は、編集の段階にも影響を与えたといい「撮影中は(劇場作品と)同じテンション。撮影が終わったときも、2時間半くらいの映画になると思ったが、寝っ転がってテレビを見る、お茶の間の感覚で編集をしたら、自分でも気づかず、えらく短くなった」と、驚きの新発見。「慌てて担当者に連絡したら、それでオッケーだと(笑)」と、約60分の作品になった理由を説明していた。

 海外メディアから「配信作品は、映画の敵になりうるか?」と問われると、北野監督は、観客を楽しませるために進化を遂げた劇場興行の歴史に触れながら、「配信でエンターテインメントは、一体どういう方向に進むのか。いまはかなり過渡期で、試されている時期。渦中にいる我々は、できる限りチャレンジしたいと思います。後付けですけど、いろんなものを経験したことは、最終的には映画につながっているし、総合芸術で、一番楽しめるエンターテインメントである映画に関われることは非常にうれしい」と背筋を伸ばした。

 代表作である「アウトレイジ」のセルフパロディにも受け取れるタイトルについては、「あまり深い意味はないけど、自分の映画キャリアを“壊す”という意味合いを含めた」。第81回ベネチア国際映画祭(24)に日本の配信映画として初めて正式出品され、高い評価を獲得したが、「現地で乗ったボートで、頭をぶつけて、すごく恥ずかしいんですけど、記憶がない。本当に覚えていない」と苦笑い。「痛みはないんですけど、医者に診てもらったら、確かに衝撃を受けていると。でも、治っています。治らないほうが、いろんなこと言えて、面白いけど」と“たけし節”も健在だった。

 記者会見には、刑事役を務める浅野忠信と大森南朋、共演する白竜、國本鍾建が同席した。北野作品では「座頭市」「首」に出演した経験がある浅野は、「シリアスとコメディ、そして現場でさらなるハプニング。不安と期待が入りまじって緊張しましたし、鍛えられた部分もあったが、存分に楽しんだ」とにっこり。「Dolls(ドールズ)」「アキレスと亀」「アウトレイジ 最終章」「首」に続き、5度目の北野作品出演となる大森は、「監督の前で、お笑い的なことをやるプレッシャーたるや(笑)。でも、楽しく幸せな時間」と振り返り、「最後に浅野くん、ゴールデングローブ賞おめでとうございます」と、浅野の快挙を祝福していた。

 Amazon Original映画「Broken Rage」は2月14日からPrime Videoで世界独占配信。

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