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武道館で王座陥落、丸刈りに…スターダム・ジュリアに聞いた、令和になぜ「髪切りマッチ」?

エンタメNEXT / 2021年4月2日 7時0分

ジュリア 写真提供/スターダム

3月3日に日本武道館で開催された、女子プロレス・スターダムの10周年記念興行「ひな祭り ALLSTAR DREAM CINDERELLA」。そのメインイベントで、スターダムの“美しき狂気”ジュリアが、“宇宙一かわいいアイドルレスラー”中野たむと、自身の髪の毛を賭けた「敗者髪切りマッチ」を行い話題になった。しかし令和時代の今、なぜ「髪切り」なのか? 惜しくも敗者となり、丸刈りになったジュリアに話を聞いた。(前後編の前編)

【写真】武道館で髪切りマッチに敗れ、リング上で丸刈りになった“美しき狂気”ジュリア

女子プロレスとして24年ぶりに開催されたスターダムの3・3日本武道館大会は大成功のうちに幕を閉じた。

しかし、開催直前までネット上では賛否両論が飛び交った。それはメインイベントに組まれた『髪切りマッチ』について。負けた方がリング上で髪の毛を切られる、というルールに「令和の時代に、なんで昭和テイストなことをやるのか?」という批判の声が高まっただけでなく、この試合にかけられた「白いベルト」ことワンダー・オブ・スターダム王座が、これまで団体内の序列では「赤いベルト」と呼ばれるワールド・オブ・スターダム王座よりも下と見られていたことで「なぜ白いベルトがメインなのか?」という疑問の声がマニアのあいだで広まっていった。



「いやぁ、批判されましたね。でも、それを私は否定しないです。もちろんネット上で誹謗中傷することは絶対に許されない。ただ、プロレスラーとして発言したこと、行動したことを批判されるのは当たり前のことだと思うので。
 
ただ、私はそれを気にしないというか、実際ね、ああやって髪切りに対する批判が広がっていった、ということはそれだけたくさんの人たちが興味を持ってくれている、という証拠じゃないですか? だから、みなさん貴重な時間を私の試合のためにこんなにもたくさん使ってくれてありがとう、みたいな(笑)」

そう語るのは髪切りマッチの敗者、ジュリアだ。
 
彼女は日本とイタリアのハーフで、2017年にプロレスデビュー。2019年11月にスターダムに移籍すると『ドンナ・デル・モンド』なる新ユニットを結成。ビジュアル的にも、実力的にも秀でた新戦力を続々とスターダムマットに呼び寄せ、アッというまに話題の中心に。その活躍がスターダムの躍進にもつながり、昨年は東京スポーツ新聞社制定の『女子プロレス大賞』を受賞。さらに読者投票で決まる週刊プロレス誌の『プロレスグランプリ2020』でも見事、女子プロレスグランプリを獲得。まさに現在の女子プロレスの「顔」なのである。
 
そんな「顔」が髪の毛を賭けて試合をする。美貌もウリのひとつであることを考えたら、めちゃくちゃリスキーな選択のように思えた。



「別にそういうことではないんですよ。そもそも、この試合は私が言い出したことじゃないんですよ。(挑戦者の)中野たむが『どうしてもやりたい』としつこく言ってきたから、しょうがないな、と。ただ、中野たむとは昨年、決着がついているから、普通にタイトルマッチをしても仕方がない。じゃあ、どうすれば面白くなるかな、と考えたときにアイドルレスラーが髪の毛を切られたら、中野たむにとって最大の屈辱になるだろうな、と。

だから話題作りとかそういう話じゃなくて、対戦相手をいちばんに考えた結果が髪切りだった。自分が負けるなんて、まったく思っていなかったから、そんなにプレッシャーも感じていなかったつもりだったんだけど、試合の1週間ぐらい前から体がおかしくなってきて、ついには血尿まで出て……ただ、それでも『あぁ、武道館のメインってことで私のメンタルも相当、やられちゃってるんだなぁ~』と自分で自分を笑える余裕はありましたけどね。

こうやって女子プロレスラーは体を張ってるだけじゃなくて、心も削って闘っている。だから一度、女子プロレスを見てほしいんですよね。一度でも見てもらえれば、わかってもらえると思うので」

そして、運命のメインイベントでジュリアは惜敗。
 
通常の髪切りマッチであれば、客席から女性ファンの悲鳴が響き、男性ファンからは「切らなくていい!」と怒号が飛び交ったりして、なんともいえない空気が支配する。
 


だが、コロナ禍での開催ということで観客はマスク着用が義務づけられ、声援を飛ばすこともNG。広い日本武道館は静寂に包まれ、勝者・中野たむは「髪なんて切らなくていい」と感情を露わにした。
 
たくさんの観客が見守る中で、リング上での2人の会話だけが武道館に響きわたる、という異様な光景。もし、ここでジュリアが泣き崩れてしまったりしたら、なんとも後味の悪いエンディングになってしまっていただろうが「恥かかせんなよ」と切り返すと、美容師にバリカンを手渡し、髪の毛を刈ってもらった。残酷なはずの髪切りの儀式が、爽やかで感動的なものに昇華した瞬間……戦前、あれだけ批判された髪切りマッチが万雷の拍手に包まれる大絶賛のベストバウトとなった。

「あれは本当に『今』だからこそだと思いますよ。昔のように客席から泣き声や悲鳴が響くような状況だったら、さすがに私もその雰囲気にのまれていたかもしれない。コロナ禍で客席の『生の声』がわからなかったから、なんとかなったのかも……そういう意味では令和ならではの髪切りだったのかなって。
 
そりゃ、悔しかったですよ。(ベルトも髪の毛も)すべて失ったわけですから。ただ、あのときは『試合がやれてよかったな』『ちゃんと終わってよかったな』という気持ちのほうが大きかったかな」
 
だが、ある意味、髪切りマッチの「本番」はここからである。(後編へ続く)

【後編はこちら】髪切りマッチで丸坊主に…スターダム・ジュリアが女子プロレスを語る「ドロドロの昼ドラみたい」

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