選ばれし3000人が目撃したBABYMETAL SU-METAL聖誕祭

エンタメNEXT / 2014年12月23日 7時0分

BABYMETAL『BABYMETAL』

BABYMETAL「APOCRYPHA-S」ライヴレポート@豊洲PIT 2014.DEC.20

 11月8日、2度目のロンドン公演で”メタルレジスタンス第二章”の幕を閉じたBABYMETALの、2ヶ月ぶりとなる日本でのライヴが12月20日に行われた。この日はSU-METAL17度目の誕生日。いわゆるファンクラブである"APOCALYPSE"の会員の中の選ばれしわずか3000人の前で行われた聖誕祭の模様をお届けする。

 

 2014年も残りあと10日ほどとなった東京・新豊洲。地下鉄有楽町線とゆりかもめの接続駅となっている豊洲駅と、2年後の新市場オープンを控えた市場前駅に挟まれた新豊洲駅は、この10月にオープンした今回のライヴ会場となる豊洲PITとその隣のフットサル場以外に娯楽施設も何もない地域。

 コンビニすらない開発途上にある地に、物販を求めるファンは朝から列を作った。ファンクラブ限定のSU-METAL聖誕祭とあって、ファンの期待感も大きい。ふだんと違った演出はあるのか? 昨年同様カバー曲の披露はあるのか? 寒さをものともせず熱く語るファンたち。その背中を徐々に強くなっていく雨が容赦なく濡らしていく。思わず11月のロンドン、O2 Academy Brixtonの光景がよみがえる。あの日も開場を待つファンを冷たい雨が襲った。ロンドンも豊洲も、この後の最高のひとときのため、ひたすら寒さに耐えて待つ姿は同じだ。

 初めての会場となった豊洲PIT。キャパは3000人オーバー。BABYMETALのライヴとしては初めて入場時の顔認証が行われた。トラブルもなくスムーズな入場になったようであるし、顔認証の精度も高いということで、今後も引き続き行われることを期待したい。

 ライヴハウスとしては国内最大の規模になる豊洲PIT。会場内はさすがに広い。しかしステージの高さがやや低く感じるのは気がかりな点だ。BGMはJUDAS PRIEST、IRON MAIDEN、DRAGONFORCEと英国を代表する正統派ヘヴィメタルバンドのみ。まるでBABYMETALが今後進んでいく道を暗示しているかのような選曲だ。開演予定の18時半を回り、曲が終わるたびに大歓声と拍手がわき起こる。しかしBGMは続く。時計を見ると18時40分を過ぎている。ライヴは20時までと決められているだけに時間が押しているのは気になる。

 18時45分過ぎ、IRON MAIDENの『Flight Of Icarus』の途中でようやく客電が消え、闇に大歓声がとどろいた。スクリーンにSU-METALの生誕を祝う動画が流され、期待感が高まっていく。動画は続く。ワールドツアーの模様がプレイバックされる。レディガガとのツアー、カナダでのメタルフェス、そしてNY・ロンドンへの凱旋。場内のファンは動画にも関わらずヒートアップだ。


次ページは「いよいよライブの幕が切って落とされる」
BABYMETAL『BABYMETAL』
 15分を超える動画が終わり、1曲目の『BABYMETAL DEATH』のイントロが流れ始めたのは19時4分。ライヴのリミットは1時間を切っているのが気になる。ステージを覆うスクリーンに3人のシルエットが浮かぶと場内はさらにヒートアップ。いよいよ幕が切って落とされ、ショウの始まりだ。17歳になって初めてファンの前に姿を現したSU-METALが一際凜々しく見える。しかしステージが低いのでは? という懸念は当たってしまった。前から2つめの柵の最前、ほぼ中央にいたのだが、3人の姿はほぼ顔しか見えない。奥に下がって演奏している神バンドの姿はまったく見えない。

 続けて『ド・キ・ド・キ☆モーニング』が始まるが、音響も良いとは言えず、歌もバックの演奏もクリアには聞こえない。イヤモニの調子も悪いのか、SU-METALのボーカルも時々走りがちになる。初めての会場というのもあるのだろうが、BABYMETALの3人と神バンドにとってはちょっとした試練の場になってしまったようだ。

 続いて耳慣れないイントロが始まる。ロンドンで初披露した新曲とは別の新曲だ。現時点で曲名は発表されていないが、初見にも関わらずフロアはノリノリだ。この辺りのヘヴィでありながらもすぐに打ち解けられるキャッチーさもBABYMETALの楽曲の持つ魅力だ。この曲が「メタルレジスタンス第三章」でどんな意味を持ってくるのか注目だ。

 続いては『おねだり大作戦』。イントロでSU-METALが現れ大歓声が飛ぶ。3人による同曲が聖誕祭のサプライズ。キュートなYUIMETALとMOAMETALのおねだりとはひと味違う、ちょっと大人っぽくなった17歳のSU-METALのおねだりは何とも言えず胸を締め付けてくる(笑)。

盛り上がり最高潮のまま、『Catch me if you can』がスタート。神バンドのソロの応酬が火花を散らす。ステージの低さのため、その超絶プレイをほとんど目に出来なかったのは惜しい。それはメンバー3人のキュートでコミカルなダンスパフォーマンスにしても同じだ。ステージの見やすさとか、音響といった部分でせっかくのライヴパフォーマンスの魅力が削がれてしまうのはいただけない。

 ピアノによる荘厳な調べにストリングスが絡むイントロ。SU-METALを呼ぶ歓声が沸き起こる。今回はギターのアルペジオから始まる、久々のオリジナルバージョンの『紅月-アカツキ-』だ。伸びやかなSU-METALの歌唱、狂おしいメロディを奏でるギター。万全なステージコンディションではなくとも、その魅力は変わらない。


次ページは「新曲の国内初披露」 ステージはいよいよクライマックスへ。荘厳なイントロから始まる『ヘドバンギャー!!』。そして『ギミチョコ!!』へ。BABYMETALを代表する2曲のコンボでフロアの熱気も最高潮に達した。中間部でお立ち台に上がり煽る3人。汗だくでパフォーマンスする彼女たちにはいつも心を打たれる。どんな時も常に全力。本気で向かい合っているからこそ、世界中で認められ支持されるのだ。

 扇情的なSEから叙情的なギターソロへ。ロンドンでお披露目された新曲の本邦ライヴ初公開だ。(ファンの間では『THE ONE』と称される同曲であるが、正式タイトルは未発表)。BABYMETALフラッグを手にした3人。レジスタンスへの決意と想いを歌うSU-METALの歌唱に自然と涙がこぼれる。「ウォオ~!」とフロア一体となった感動的なシンガロング。「メタルレジスタンス第三章」を告げる壮大なメタルアンセムを引っさげ、来年はどんな活躍を見せるのか、楽しみでならない。

 お立ち台に上り「See You!」と去って行く3人。時計は19時51分を指している。フロアはアンコールを求めるが、無情にも客電が付き、ライヴ終了のアナウンスが流れる。

 正味50分足らずのショウとあって正直あっけなさが残る。開演から終了まで90分しかないことを考えれば、コアなBABYMETALファンばかりである"APOCALYPSE"会員限定ライヴなのだから、冒頭の長い動画は必要なかったのではないだろうか? そして「メタルレジスタンス第二章と第三章」の狭間の聖誕祭なのだから、普段の世界観とは離れたお祝いムードがもっとあってもよかったのでは? と個人的には思える。

 JUDAS PRIESTの『Painkiller』が流れる中、会場外へと向かう。年が明ければすぐに始まる「メタルレジスタンス第三章」。世界征服へ向けどんな1年になるのか?1月10日のさいたまスーパーアリーナ公演を楽しみにしたい。


セットリスト
01 BABYMETAL DEATH
02 ド・キ・ド・キ☆モーニング
03 新曲
04 おねだり大作戦
05 Catch me if you can
06 紅月-アカツキ-
07 ヘドバンギャー!!
08 ギミチョコ!!
09 新曲
 
BABYMETAL『BABYMETAL』
竹崎清彦 アイドル、ファッション、スポーツ、ゲーム攻略本など幅広く執筆。趣味はライヴ観戦。好きなアーティストを追いかけ世界中どこへでも行きます! 80年代モノに詳しい。

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