武藤彩未のライヴを見るべき理由--「OWARI WA HAJIMARI」ライブレポート

エンタメNEXT / 2014年12月29日 15時0分

武藤彩未『永遠と瞬間』

武藤彩未「OWARI WA HAJIMARI」@赤坂BLITZライヴレポート 2014.DEC.27


さくら学院の初代生徒会長であり、今年4月にメジャーデビューした武藤彩未。1年目を締めくくる赤坂BLITZでのライヴの模様をリポートする。 2012年3月にさくら学院を卒業。以降レッスン期間を経て2013年4月からライヴ活動を開始し、今年4月メジャーアルバムデビュー。今夏は南関東のキャパ数百人規模のライヴハウスをツアーし、バンドスタイルのライヴにも挑戦。フェスにも参戦してファン層を広げ、年末、ついにキャパ1300人の赤坂BLITZに到達。もちろん会場の規模ではなく、歌唱、ダンスにMCも進化を遂げた武藤の今年集大成のライヴ。今回は夏のバンド編成に新たにギターを加えたスタイルで、どんな進化を見せてくれるのか?

 
 ステージ上は上手にドラムセット、下手にキーボードが配され、ギターは上手寄り。背景にはたくさんの白いパラソルが設置されているが、これはスクリーン代わりにプロジェクションマッピングを投影するようになっている。

 場内にはMCハマーやジャネット・ジャクソンなどの80年代洋楽や、それ以前のオールディーズがかかって雰囲気を盛り上げる。18時7分、オープニングSEとともにまずはバンドメンバー3人が入場。

 続いて武藤が「赤坂BLITZ盛り上がっていきます!」と宣言し、『A.Y.M.』のイントロが始まるとフロアはのっけからヒートアップ。シルバーのラメの上下、その上に白い爽やかな上着をまとった武藤は茶髪のボブのウイッグを着けているが、ライトでシャンパンゴールドに輝く髪が大人っぽさを演出。そして夏のツアーの頃より明らかにパワーアップした武藤の歌唱に、観客は両腕を上げ、A、Y、Mを形作り応える。

 2曲目『Seventeen』では衣装の上は白から黄色と赤のカラフルなものにチェンジ。元気よく飛び跳ね歌う武藤の瑞々しさはまるで初夏の太陽のようだ。

 MCでもいきなりテンションMAXの武藤、「今日は1年間のいいとこ取りのライヴだから、来てくれた人はラッキーです。今日はお互い声出して遠慮なしでいきましょ」と煽る。 そして3曲目で早くも新曲。クアトロでのライヴで初披露した『Doki Doki』。アップテンポでどこか懐かしいメロディラインの同曲は、初見でもフロアはノリノリだ。

 ピアノソロのイントロに続いて『桜 ロマンス』。上下シルバーの衣装だけになった武藤。ライティングによって衣装は様々な色に染められ、幻想的な雰囲気の中切ないバラードを歌い上げる。その声は伸びやかで力強く、以前よりずっと進化していることが明らかだ。

 ブルーの光に包まれながら歌う『宙』は浮遊感たっぷり。場内の天井、壁いっぱいに降り注ぐ星に目を奪われる。そして、しっとりとしたバラードの『とうめいしょうじょ』。歌唱力や表現力の問われる同曲では、観客は皆うっとりと聞き惚れている様子だ。

 バンドの奏でるインストの間に衣装チェンジした武藤は、肩の出た大人っぽいカラフルなノースリーブとレインボーカラーのスカートという上下。新曲『ミラクリエイション』はリッチで温かい雰囲気のメロディにハッピーな歌詞が乗る、聞く者の心を幸せな気持ちにしてくれそうだ。「キラキラしてるのに切ない、そんなちょっと大人っぽい世界観を歌いました」と武藤。さらに高3の武藤はすべての授業が終わり、最後の期末テストが終わったことを報告。一番下の成績の公民が81点、最高が英語の92点と安定して成績良かったことを得意げに話してくれた。そして「ツムツムがなかったらもっと良い点だったのに」とディズニーのゲームを言い訳にした(笑)。
武藤彩未『永遠と瞬間』
 次も新曲の『パラレルワールド』。武藤が「高揚感のある応援歌」と紹介したように、メジャー進行のメロディラインに思わず元気が出てきそうな歌詞で、セカンドアルバムの中心になりそうな曲だ。

 バンドメンバーの紹介に続いて『RUN RUN RUN』では武藤も観客もタオルを振り回し一体に。『交信曲第1番変ロ長調』では「交信!交信!」の大合唱で盛り上がりは最高潮に。バンド編成ならではの熱いステージにヒートアップし、ステージはクライマックスの『彩りの夏』へ。しっとりと歌い上げるサビから始まり、軽快なAメロへと続く、1stアルバムでも特に人気の同曲だ。

 「今年一番のライヴになったんじゃない!?」と武藤。「ソロって簡単じゃないって感じるけど、だからこそソロで一番目指すって気持ちはもっと強くなってます」と続け拍手を浴びた。

 本編最後の曲は『明日の風』。アコースティックギターをバックに歌い上げる武藤に聞き入る観客たち。「悪いことのあとには良いことがやってくるよ」と歌う武藤に勇気づけられる気がする。

 熱いライヴで高揚した心と身体を、しっとりしたバラードでクールダウンさせるのも悪くない。ライヴが終わればすぐ2015年がやってくる。武藤彩未に吹く明日の風はどんなだろうか?きっと今年以上の追い風が吹くに違いない。

 「2015年、もっとたくさんの人に私の歌を届けられるように頑張ります!」と宣言し、ステージを去る武藤に嵐のような拍手が鳴り響き、彩未コールがわき起こる。 グレーのTシャツでアンコールに応え現れた武藤は、2ndアルバムを2月25日に発売することを発表。当初1月発売とされていたが、1ヶ月遅れることでさらに良いものが出来ればと思う。アルバムタイトルは『I-POP』と発表された。

  “I”には、「愛、私のI、アイデンティティ、アイドル」など色々な意味を込めたという。さらに武藤の誕生日である2015年4月29日、渋谷公会堂でワンマンライヴをすることが発表され、場内は大拍手に包まれた。「正直満杯にできるかわかりません、でも今日来た方が友だちや家族を一人でも連れてきたら満杯に出来ます、皆さんの力を貸してください!」とやり喝采を浴びた。

 アンコール1曲目はまたも新曲ということで場内は大盛り上がり。今回のライヴタイトルが名付けられた『OWARI WA HAJIMARI』はアップテンポのライヴ映えする曲。何か新しいことが始まる予感に満ちあふれたワクワクする曲だ。続いては1stアルバムのタイトルチューン『永遠と瞬間』。この曲を聞く度、この素敵なライヴの瞬間に立ち会えた喜びを感じる。そしてこの喜びが永遠に続くようにと願わずにいられない。

 最後の曲は『女神のサジェスチョン』。軽快なポップチューンを輝く笑顔で歌う武藤。本当にライヴが好きなんだという彼女の気持ちが良く伝わってくるステージに、〝まだまだ聴いていたい!〟という思いに駆られる。曲が終わり、マイクをオフにし「ありがとうございました! 良いお年を!」と叫ぶ武藤に鳴り止まない拍手。

 と、ここでサプライズが起きる。武藤とバンドメンバーがステージに戻ってくる。「皆さん時間大丈夫ですか?」と武藤。まさかの再アンコール、新曲を早く覚えてほしいということで『OWARI WA HAJIMARI』が始まる。まさに終わりは始まりの粋な演出に場内は再びヒートアップ。ステージもフロアも完全燃焼したライヴが幕を閉じた。

 この夏のツアー、そして発売中のライヴDVD『変化』と『進化』をチェックするとよくわかるが、この半年ばかりの間の武藤の成長ぶりは驚異的。変化と進化っぷりが顕著だ。次はキャパ2000人の渋谷公会堂。さらに成長したライヴを見せてくれることは間違いない。武藤彩未のライヴ、見るべき、である。


セットリスト
01 A.Y.M.
02 Seventeen
03 Doki Doki
04 桜 ロマンス
05 宙
06 とうめいしょうじょ
07 ミラクリエイション
08 パラレルワールド
09 RUN RUN RUN
10 交信曲第1番変ロ長調
11 彩りの夏
12 明日の風

アンコール
13 OWARI WA HAJIMARI
14 永遠と瞬間
15 女神のサジェスチョン

アンコール2
16 OWARI WA HAJIMARI

武藤彩未『永遠と瞬間』
竹崎清彦 アイドル、ファッション、スポーツ、ゲーム攻略本など幅広く執筆。趣味はライヴ観戦。好きなアーティストを追いかけ世界中どこへでも行きます!80年代モノに詳しい。

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