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"テレビタレント”中山秀征が著書に込めた決意表明「僕はテレビの可能性を諦めていない」

エンタメNEXT / 2024年6月14日 6時0分

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中山秀征 撮影/西邑泰和

海千山千の芸能界を肩ひじ張らないスタンスでサバイブしてきた中山秀征(56)。共演者の魅力を最大限に引き出す力は以前から定評があったが、最新の書籍『いばらない生き方 テレビタレントの仕事術』(新潮社)が発売前に重版がかかるなど、その哲学と戦略に改めて注目が集まっている。そこで本人を直撃したところ、テレビでもおなじみの淀みないトークを目の前で展開。これまでの半生からテレビの未来図まで縦横無尽に語ってくれた。(全4回の3回目)

【写真】著書でこれまでの半生を綴った中山秀征

今回の本『いばらない生き方 テレビタレントの仕事術』(新潮社)は、『週刊新潮』に連載していたコラム「テレビタレント、やってます。」を1冊にまとめたものなります。通常、こうしたケースは書籍化にあたって文章量を削ることが多いらしいんですけど、できるだけ全部載せていこうという話になりましてね。それにプラスして連載では触れることができなかった要素も入っているから、読み応えはかなりあると思いますよ。

実は10年ぐらい前にも書籍化の話があって、そのときは断ったんです。タレントとしてキャリアを積んできた経緯だったり、 家庭や子育てのことだったり、僕にまつわるいろんな要素をまとめて書籍にしませんかということだったんですけど。当時はまだ40代の中盤くらいだったので、ちょっと口はばったい感じがしたんですよね。「別に俺がやってることは普通だよ。そんなに格段変わったことをやってきたわけでもないし、なにかを成し遂げたということでもない。それに俺はまだ道の途中なんだ」というような感覚がありまして。心変わりというわけじゃないけど、今だったら出してもいいかなと思うようになったんですよね。

この10年の間、講演やイベントをやってくれという話は何度かいただきましたよ。テーマは子育てから仕事まで様々でしたが。でも、書籍という形にして残すまでの話ではないだろうという発想があったんです。僕の中で、書籍化ということに対してかなり高いハードルを設けていたので。その覚悟が持てなかった。

ですが、ここに来てテレビやタレントのあり方が問われているのを感じるんです。たとえば「タレントと芸人は何が違うんだ?」という議論があるのはその一例。この何十年かで芸人と呼ばれる人たちのステータスが大きく上がったことは間違いない。それに対してタレントというのは非常にふわっとした言葉じゃないですか。たとえば志村けんさんはコメディアンだし、ビートたけしさんは自分のことを芸人だと言うし、高倉健さんは間違いなく映画俳優ですよ。ところが、タレントっていうのは明確な定義づけがなされてこなかったんです。



今、関西勢の芸人スタイルというのは、やっぱりダウンタウン以降に作られたものだと僕は思っている。要するに板(舞台)をベースにしたものですよね。一方で関東の場合は、ストリップ劇場が拠点。浅草・フランス座が舞台になったドラマ『浅草キッド』(Netflix)を観てもわかるように、たけしさんは欽ちゃん(萩本欽一)の背中を見て育ったわけで。

僕は関東出身だけど、芸人ではない。では、何者なのか? テレビタレントです。そのことを、このタイミングではっきりさせておきたかった。今はテレビがつまらなくなったとか衰退していると指摘されているけど、だったら「私はテレビタレントです」って堂々と名乗り出ることにしたんです。つまり、一種の決意表明ですよ。

テレビタレントとは、テレビを主軸とした商いを行う存在。僕から言わせれば、本人がどんな肩書を名乗っていようが、テレビに出ている時点で全員がテレビタレントなんです。だけどテレビの弱体化が叫ばれる中で、テレビという言葉を使いたくなくなっているんでしょうね。そんなに嫌だったら、テレビに出ること自体を辞めればいいって自分なんかは思うんですけど。

ひとつ確実に言えることは、テレビを実際に作っている人が「テレビはつまらない」と言ってはいけないですよ。もし本当につまらないのなら、プロなんだからどうにかして面白くしていかないとダメでしょう。テレビの中で何ができるのか、そこを追求していかなくちゃいけない。少なくても僕はテレビの可能性を諦めていないですけどね。

【あわせて読む】中山秀征 56歳、僕を救ってくれた上岡龍太郎さん、志村けんさんの言葉「いつまでもバカでいろ」

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