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元つばきファクトリー・岸本ゆめの、初ソロライブで熱唱「人間らしい歌を歌っていける歌手に」

エンタメNEXT / 2024年6月10日 12時10分

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岸本ゆめの

昨年ハロー!プロジェクト・つばきファクトリーを卒業した岸本ゆめのの、自身初のソロライブ『イチ、ミマン』が6月8日(土)に東京・新宿LOFTで開催された。

【写真】様々な世界観で歌を届ける岸本ゆめの、ほかライブカット【11点】

2023年11月につばきファクトリーを卒業し、ソロアーティストとして新たなキャリアを進むため、今年1月にYU-Mエンターテインメントに移籍した岸本。24歳の誕生日である4月1日にソロデビュー曲「BLUEMOON BLUES」を配信リリースし、5月1日に「ユーアーアイ」、6月1日に「心にSUNNY」と、彼女は連続して楽曲を配信発表。音源でソロの音楽性を伝えてきた岸本は、遂にこの日、ソロアーティストとして初のライブを行った。

岸本は、全曲ライブ初お披露目である彼女のオリジナル曲を中心に、リスペクトするジャニス・ジョップリン、山﨑まさよしのカバーを生バンドで歌唱。さらに岸本はギターでの弾き語りで歌を届けるなど、ソロとして新しい姿を見せるステージを繰り広げた。会場には、昨年まで自身が所属していたつばきファクトリーの現メンバー(小野瑞歩、小野田紗栞、秋山眞緒、八木栞)が応援にかけつけ、またライブ中には、7月1日に新たな楽曲の配信リリースが決定したことも伝えられた。

ソールドアウトとなり大勢の観客が詰めかけた会場に、岸本はバンドメンバーとともにステージに登場。大きな拍手が沸き起こると、彼女はスウィンギンなアップチューン「心にSUNNY」でライブをスタート。グルーヴィに歌唱し、観客と“ラララ”のコーラスでコール&レスポンスを展開するなど、早くも会場をノリノリの空間にさせた。

続けて岸本は、アーバンなポップナンバー「真夜中の鍵」を披露し心地良い歌を届ける。ギターのアルペジオが響くと「xabón」が歌われ、切なくも温かいメロディが会場全体を包み込む。様々なカラーの楽曲をそれぞれの音に合った歌声で伝える岸本に向けて、観客は大きな拍手を送った。

MCタイムで岸本は、「みなさま『イチ、ミマン』ようこそいらっしゃいました。岸本ゆめのです。初めまして!」「ある意味、今日がソロとしてのスタートになっていくのかなというライブになっております。新宿ロフトにこんなにたくさんの方が来てくださってうれしいです!」と、観客に改めてソロとしての初めての挨拶をした。

アコースティックギターを手にした岸本は、「岸本ゆめのの始まりの曲を聴いてください」と語り、ソロデビュー曲「BLUEMOON BLUES」を披露する。ヘヴィでブルージーなサウンドとともに、感情のこもったエモーショナルな歌を響かせる。圧倒的な歌力と分厚いバンドサウンドが作り出す音の揺らぎが、全観客の心に確実に捉えた。

観客にハンドクラップを促した岸本は、観客の作り出すビートに乗せて敬愛するジャニス・ジョップリンの「Mercedes Benz」を歌唱。アカペラから入りバンドサウンドへと変化するアレンジで、ゴスペル調のナンバーをソウルフルに歌い上げた。

感情を揺さぶる歌を聴かせる岸本だが、もともと明るい人柄だけにMCタイムでは観客と楽しくコミュニケーションを取っていく。これも彼女のライブの魅力のひとつである。楽しいMC中では、7月1日に新たな楽曲が配信リリースされることを発表した。

MCでも触れていたが、今回のライブは黒と白とデニムというドレスコードが設けられていた。それはアイドル時代の担当カラーが黄色だったこともあり、あえてお客さんにもシンプルな色で新しい始まりを感じて欲しいという彼女の思いから来るものだった。またペンライトも禁止となっていたのだが、それも同じ思いで、アイドルを否定するわけではなく、一度線を引いてソロとしてのライブをまっさらな気持ちで楽しんで欲しいという彼女の気持ちの表れだった。



ライブに戻ると、岸本は「続いての曲は、私の人生の先輩であり音楽の先輩であり大好きなお友だちの、ヤバイTシャツ屋さんのありぼぼさんに作ってもらった曲です」と声を上げ、「り:すたーと」を披露する。マイナーコードのソリッドなロックチューンに乗って、岸本はかっこいい姿をたっぷりと見せた。

そして、岸本が大きな影響を受けたという山﨑まさよしの「パンを焼く」を歌唱。サイケデリックなファンクグルーヴの中で、存在感のあるボーカルを聴かせる見事なカバーを披露した。

ここで一旦バンドメンバーがステージを捌けると、ステージにひとりになった岸本は「ちょっとだけお話ししたい」と友人とのエピソードを語っていく。「私はアイドルをやってて今は歌をやってます。そんな中で、これから私はどういう風に生きていけばいいかを考えるときがあるんです。これは友だちの話なんですけど、仕事場で小学生みたいな無視とか嫌がらせを受けたりするそうなんですよ。でもその友だちは、私の音楽を応援してくれてて、“あなたの音楽でがんばるよ。だから私を楽しませてね”って言ってくれたんです」

「それを聞いたとき、きっとお客さんもみんなそうなんだろうなって思ったんですよ。これだけ人がいたら、この人数分の楽しいこと、嫌なことがあると思うんです。年齢も趣味もみんなバラバラの人たちがここに集まってるわけですけど、でもここに集まってる時間はみんなに“楽しいな”って思っていただきたいんです」「でも私は、人間関係とかみんなの悩みの根本を解決することはできないんですよ。だからこそ、私の楽しいパワーでみんなの嫌なことを塗りつぶしたいんです。音楽でそれができたら良いなと思ってます」

「みなさん、嫌なことあれば楽しいこともいっぱいあるよね。その楽しいことの中のひとつに、私のライブを入れていただけたらなって。まだライブの途中ですけど、またみんなでこうやって集まって一緒に音楽を楽しめたらうれしいなと思うので、これからもよろしくお願いします!」と、ソロアーティストとしての指針を口にすると、会場から大きな拍手が湧き起こった。

そしてギターを抱え椅子に座った岸本は、弾き語りで「BLUEMOON BLUES」を歌唱する。歌詞には、繰り返すバッドエンドを振り切り希望へと結びつけたいという心情が綴られているのだが、彼女ひとりの表現によって、楽曲のメッセージがよりパーソナルに伝わってきた。

再びバンドメンバーがステージに戻ると、マイクを握った岸本は、アカシックの理姫と奥脇達也が手がけたギターロックナンバー「なぐさめないで」を投下する。熱量高い楽曲を前のめりな姿勢で歌う岸本の姿は、完全にロックスター状態。そして「みなさんクラップお願いします」の声から歌われたのはミディアムテンポの「しあわせはっぴぃ」。観客の作り出すリズムと一体となりながら、彼女は優しい歌声で温かいメロディをしっかりと届けた。

ライブもいよいよラストスパート。「みんなの生活にエールを送りたい、そんな気持ちで歌います」の声から、ライブのタイトルになっている「イチ、ミマン」が披露される。岸本が作詞し、作曲を岸本とmichitomoが手がけた「イチ、ミマン」は、人それぞれの生き方を肯定してくれるミッドチューン。岸本は、人と同じじゃなくても大丈夫と、温かく気持ちに寄り添ってくれるメッセージを笑顔で伝えた。

ラストナンバーは、再びアカシックの理姫と奥脇達也が手がけた「ユーアーアイ」。岸本は、揺れ動く恋の想いをかわいさと大人っぽさを交差させながら心地いいメロディで歌っていく。彼女は観客をしっかり見つめながらにこやかな表情で歌い、間奏ではタップダンスを見せるエンターテイナーぶりも発揮した。そして会場を楽しさと幸福感で満たし、ライブは終了となった。

鳴り止まない拍手に応えてステージに戻った岸本は、「ほんとにありがとうございます!ギターのオンオフのスイッチを踏み忘れたり『イチ、ミマン』なところもありましたけど(笑)、集まってくださったみなさんのおかげで最後までライブをお届けすることができました。これから私の未来も楽しみだなと思ったので、みなさんの未来にもちょっと私もお供させていただけたらなと思いました。今後、またライブとか私が歌う場所に足を運んでいただけたらなと思います。ぜひみなさん、また会いましょう!」と、観客への感謝とこれからの思いを口にして、大きな拍手に包まれる中、最高なピースな空気でライブは締めくくられた。



また、ライブ前には記者会見が行われ、岸本はライブへの思いなどを語った。初のソロライブ直前の気持ちを聞かれた岸本は、「昨日の夕方からすごい緊張してたんですけど、夜寝て朝起きたらなぜか緊張が無くなっていたんです。なので今は、楽しみというよりかは、今日1日どうなっちゃうの?って感覚です(笑)」と答えた。

どんなアーティストを目指したいかの問いには、「グループでアイドルをやっていたときはキラキラしたものをお届けしてきたんですが、それとはまた違って、自分らしく、岸本という人間としてなんのフィルターを通さずに人間らしい歌を歌っていける歌手になりたいなと思ってます」と回答した。

好きなアーティスト、影響を受けたアーティストを聞かれると、「山崎まさよしさんと安全地帯さんです。母の影響で、物心ついたときから当たり前のように聴いて育ったんです。自分の中でのかっこいい音楽っていうものの元になってると思いますね。なので、すごく影響は受けてるなと思いますし、今も変わらず好きな日本のアーティストです」と語った。

岸本のソロ曲に対して、つばきファクトリー、ハロー!プロジェクトの盟友たちはどんな反応があったかと聞かれると、「卒業したハロプロメンバーからも、数年ぶりに連絡もらったりしました。カントリー・ガールズとアンジュルムで活動してた船木結ちゃんは、同郷の大阪出身で仲良いんですけど、急に『MVめちゃええやん!』って連絡もらいました。あと、つばきファクトリーの秋山眞緒ちゃんも大阪の子なんですけど、『最近ゆめの曲しか聴いてへんよ』『お風呂でゆめの曲を歌いすぎて湯が冷めたわ』みたいな連絡が来ました(笑)。仲良かった子が、久々に連絡くれるくらい聴いてくれてるのはうれしいですね」と答えた。

そして、初のソロライブへ意気込みと、今後のアーティスト活動への思いを聞かれると、「今日は私の1回目のライブなので、来てくださるひとりひとりの方に向けて歌を歌いたいです。アイドルのライブにしか行ったことがない方もいらっしゃると思うので、そういう方々に、まだ知らない音楽の楽しさを感じていただきたいです。あと私は、ソロの音楽活動をやっていきたいと思う大きな理由のひとつとして、それぞれの人生に苦とか悲しみとかはあるけど、こういうところに集まって楽しむ素晴らしさをすごく感じているんです。なのでみんなが、いろんなことを忘れて楽しんでもらえるライブにしたいと思います。これからそうした音楽を、いっぱい作って発信していきたいなと思ってます!」と熱くコメントした。

アイドル時代から歌唱力を高く評価されていた岸本だが、リミッターを完全に解除したソロでの歌のパワーは圧倒的。楽曲もパフォーマンスも全てが初尽くしのライブは、岸本のポテンシャルの高さを痛感させる勢いがあった。持ち前の明るさと音楽への熱い情熱で、彼女がこれからより多くの人たちを魅了していくことは間違いなさそうだ。岸本ゆめののさらなる活躍に注目したい。

【あわせて読む】元つばきファクトリー 岸本ゆめの、ソロ活動の指針「自分が感じてきた負の感情も歌にしたい」

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