桃木兎羽、TikTokで大バズりの“スタイル抜群お姉さん”になるまでの葛藤「限界まで頑張りたい」
エンタメNEXT / 2024年7月6日 6時1分
桃木兎羽 撮影/松山勇樹
Gカップのバストを揺らしながら、笑顔でダンスする動画がバズりまくっている桃木兎羽(23)。SNS総フォロワー数は130万人に達し、現在はインフルエンサーの枠を超えてグラビアやバラエティにも進出している。直撃インタビューで“TikTokのボインちゃん”の知られざる素顔に迫った──。
【別カット】桃木兎羽、撮りおろしカット
彼女の歩んできた道は決して平坦なものではなかった。様々な葛藤の末に、TikTokフォロワー数73万人の栄光があったのだ。
「中学の頃は学校にも行けず、ひきこもっていました。拒食症気味でもありましたね。原因は些細なことなんですよ。当時は思春期だから見た目のことがすごく気になるんですけど、私は結構ぽっちゃり体型だったんです。それでダイエットをやっているうちにエスカレートして、止まらなくなってしまって……。学校に行ったら、椅子に座っているだけだからダイエットができない。給食だって食べたくない。こっちは痩せることしか考えていないのに、なんで学校はそれを邪魔するのか? だんだん腹が立ってきました」
痩せることに固執していた当時の彼女がたどり着いたダイエット法はフラフープだった。消費カロリーがウォーキングやジョギングよりもはるかに高いと知ったのである。とことん物事を突き詰める性分なだけに、フラフープ道も極限まで追求した。
「最初は1時間くらいで終わらせていたんですよ。だけど途中でやめると自分が妥協している感覚になっちゃって、回せるものなら回さないと許せなくなってきたんですよね。それで気づいたら18時間くらい連続で回すようになっていました。もうこうなると生活のリズムは完全にフラフープ中心。18時間回さないと安心して眠れないんです。ますます学校からは足が遠ざかりますよ。だって授業中はフラフープが回せないんだから」
もちろん親や先生は心配した。だが、中学生の桃木は聞く耳を持たなかった。「これくらいだったら太らないから食べなよ」と言われても、空気を吸っているだけで身体が重くなるという強迫観念にとらわれていたのである。そして中学卒業後は1年間の浪人期間を経て芸能系の高校に進学する。
「なぜその高校にしたかというと、努力できる環境だと思ったから。普通の高校だと、勉強、友情、恋愛みたいなことがメインになっていくじゃないですか。それってどこに向かって努力しているのか、少し見えづらいところがあるんですよね。だけど芸能系は演技とか歌とかダンスとか努力する方向が可視化されるから、学んだことに対する達成感もあるんじゃないかと。私は時間を無駄にするのが嫌だったし、自分を追い詰めてくれる環境がよかったんですよね」
結果的にこの学校は桃木に合っていたようだ。中学時代のふさぎ込むような性格は一変したという。では、さぞかし男子生徒からもモテたのではないか? そう水を向けると、苦笑いしながら首を横に振った。
「恋愛とか友情よりも、自分を高めることに時間を費やしたいんです。せっかくお芝居とかのスキルを高められる環境にいるんだから、そこを成長させないとダメだってムキになっちゃう。その発想は中学校のときのダイエットと根本的に変わらないかもしれない。高校では食べるものも毎日サラダチキンと決まっていて、周りからも“サラダチキンの子”という認識のされ方をしていたんですね。放課後、みんながごはんでも行こうかって話で盛り上がっていても、私だけ1人で先に帰っちゃうような生活。つき合いが悪いなと思われていたでしょうね(苦笑)」
芸能系であったものの、通っていた高校は学校外でオーディションを受けることが禁止されていた。若くてSNSの知識が少ない中で炎上でもした日には、デジタルタトゥーとして一生取り返しのつかない傷が残ってしまうというのがその主な理由。高校卒業後、桃木は服飾系の専門学校に通いつつ、並行して今の事務所に所属することになった。そこからの活躍はご存知の通りである。
「1回こっきりの人生だから、後悔はしたくないんですよね。自分ができる限界まで、徹底して頑張りたいなと思っています。ストイック? 自分であまり自覚はないけど、そうかもしれませんね。フラフープは今でもたまに回していますよ。くびれを作るためでもあるけど、自分の原点を忘れないために」
涙ぐましい努力の姿勢に頭が下がるばかりだ。
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