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『海のはじまり』の細やかな演出…言葉にするのが苦手な目黒蓮、思わず倒れ込む有村架純

エンタメNEXT / 2024年7月10日 19時46分

『海のはじまり』の細やかな演出…言葉にするのが苦手な目黒蓮、思わず倒れ込む有村架純

『海のはじまり』公式HPより

Snow Manの目黒蓮が主演を務めるTVドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)の第2話が、7月8日に放送された。かつて交際していた南雲水季(古川琴音)とのあいだに、海(泉谷星奈)という娘がいたことを知らされた月岡夏(目黒蓮)。水季の母・朱音(大竹しのぶ)からは、「水季が勝手にわがまま言って、ひとりで勝手に産んだ結果ですから。ただ、想像はしてください。この7年の水季のこと、今日1日だけでも想像はしてください」という言葉を投げかけられる。突然の状況に戸惑う夏。「夏くんのパパ、いつ始まるの?」と天真爛漫に尋ねる海に、彼は何も答えられないでいた。(以下、ドラマの2話までのネタバレを含みます)

【写真】ドラマファン待望のドラマ『海のはじまり』

第2話は、水季が海に「あなたには夏という名前のパパがいるんだよ」と伝える回想シーンから始まる。母親との二人暮らしで、ずっと父親の存在を知らずにいた海。「夏くんのパパ、いつ始まるの?」というセリフは、自分を大切に想ってくれるであろう人に対しての、至極当たり前の問いかけだったのだろう。

だがもちろん夏は事態を受け止めきれない。そして、事情を知らない恋人の弥生(有村架純)が彼のアパートに遊びにやってくる。海の迎えが来るあいだ、遊び相手をする弥生。そんな彼女たちを複雑な表情で見つめる海。

やがて彼は意を決して、弥生に事情を打ち明ける。普通に考えたら、この告白シーンは最もエモーションが高揚するシーンになるはず。第2話の最大の見せ場になるはずだろう。だがこのドラマは、あえてその“告白”を映さない。告白前と告白後を繋げることで、静かに物語を紡いでいく。

むしろ今回の第2話では、「夏に子供がいた」ことよりも、「水季が妊娠していることを夏は知っていた」、「水季に説得されて中絶することを了承した」という事実を弥生が知ることに、ドラマのウェイトが置かれているように思われる。当時の後悔を口にする夏に対し、努めて冷静な対応をとる弥生は、駆け込んだトイレで思わず倒れ込む。弥生は、過去に中絶を経験していたのだ。



彼女は夏の告白に動揺し、当時の記憶が蘇る。納骨堂のシーンがインサートされていたのは、夏が思わず口にした「(我が子を)殺してしまった」という言葉に強く反応し、我が子供の“死”に正対した記憶がフラッシュバックしてしまったからだろう。彼女の悲しい過去を、我々は夏よりも先に知ることになる。

やがて弥生は、「もし月岡くんがお父さんやるってなったら、私がお母さんをやれたりするのかな。決めるのは海ちゃんだけど、選択肢の中に入れてもらえたらなって…」と夏に電話する。かつて自分が選択できなかったことの選択。彼女は決して雄弁なキャラクターではないし、モノローグもインサートされないが、回想シーンで<何を描くか>、<どんな表情を見せるか>によって、彼女の心情を細やかに伝えている。優れた演出と演技があってこそ成立する芸当だ。

雄弁でないのは、夏も一緒。彼はひとつひとつ言葉を選ぶように喋り、本当の想いは心の奥にしまってしまう。印象的なのは、夏の父・和哉(林泰文)と母・ゆき子(西田尚美)の、こんな会話。

「夏、大丈夫?葬式のこと、なんか言ってきた?」
「言わないよ。言わない子だもん」
「そうだよね」
「言葉にするのが苦手な子だから」

言葉にするのが苦手な主人公が、これからどんな風に我が子と向き合い、どんな言葉を投げかけるのか。ゆったりとしたテンポで、このドラマは第3話以降も描かれていくことだろう。

【あわせて読む】ドラマファン待望の『海のはじまり』がスタート、目が離せない目黒蓮の「選択」

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