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Snow Man・目黒蓮『海のはじまり』とSixTONES・松村北斗『西園寺さん』が紡ぐ新しい家族の形

エンタメNEXT / 2024年7月19日 18時0分

Snow Man・目黒蓮『海のはじまり』とSixTONES・松村北斗『西園寺さん』が紡ぐ新しい家族の形

『海のはじまり』公式HPより

2024年夏期ドラマでは、Snow Man・目黒蓮とSixTONES・松村北斗という人気男性アイドルが、フジテレビ系月9『海のはじまり』、TBS系火10『西園寺さんは家事をしない』で、共にシングルファーザー役に挑戦している。しかし、それぞれ第3話、第2話放送時点で、2人の役柄の実子との向き合い方はここまで正反対だ。

【関連画像】アイドル2人が演じるシングルファザーの家族への向かい方の違いに注目

『海のはじまり』で目黒が演じる主人公・月岡夏は、大学時代の恋人に半ば強引に妊娠中絶の同意書を書かされ、直後に一方的にフラれてしまう。しかし、その元恋人はひっそりと夏の子どもを産んでいた。別れてから7年後、元恋人が亡くなったことで、夏は彼女が産んだ6歳の女の子・海を自分の子どもだと知らされる。

『海のはじまり』では、“血の繋がりは無くても家族”というテーマがはっきりと提示されている。夏自身、母子家庭に育ち、母親の再婚によりその相手と連れ子が突然、法律上の父と弟となる。しかし、ひとつ屋根の下で衣食住を共にすることで、4人は“本当の家族”になっていった。

逆を言えば、“家族”は血の繋がりが絶対ではない。7年もの歳月、生活を別にしてきた子どもが突如、実子だと明かされても、夏が戸惑ったり動揺したりするのは自然なことだろう。もとより夏は、心根は優しいが優柔不断で流されやすく、“すみません”ばかり口にして、元恋人の母親や同僚に厳しい目を向けられるような人物でもある。

今作と同じ制作チームが携わった『silent』(フジ系)で目黒が演じた佐倉想は、難聴と闘いながらもブレない芯のある青年だった。BL作品の『消えた初恋』(テレビ朝日系)でも、NHK朝ドラ『舞いあがれ!』でも、目黒は実直な青年を演じてきた。それらの役と比べられがちだが、頼りなくオロオロとする夏は、このフィクションにおいて極めてリアルだ。

それもで夏は、無邪気に全力で甘えてくる海と向かい合おうとしていく。同時に、夏と結婚を意識し交際していた彼女・百瀬弥生(有村架純)も、自身が中絶した過去を乗り越え、血の繋がりは無いが、愛する夏の子どもである海の母親になろうと心動かされていく。



一方、『西園寺さんは家事をしない』で松村が演じる楠見俊直は、妻に先立たれ4歳になる一人娘・ルカ(倉田瑛茉)を、シングルファーザーとして必死に育てている。アメリカ帰りの天才エンジニアであり、クールで無愛想に見えるが、いつも仕事を定時に切り上げ、ルカのお迎えをして、家事・育児に奔走してあっという間に一日が過ぎてしまう。ルカへの愛情と責任感は強いが、ワンオペのシングルファーザーという立場に忙殺されている。職場での冷静ぶりと父親としての苦戦ぶりの対比が、松村の細かな感情表現により、こちらもリアルに伝わってくる。

楠見はルカと暮らしていた部屋が火事になり、職場の同僚である主人公・西園寺一妃(松本若菜)が所有する一軒家の賃貸スペースに入居することになる。西園寺は仕事は出来るが家事は一切しない、悠々自適の独身ライフを満喫していたが、楠見親子を迎え入れたことで生活が一変していく。

子どもらしく奔放なルカに振り回され、仕事・家事・育児で疲弊している楠見のプライベートな部分を、少しずつ分担しようとする西園寺。そんな中、ワンオペ育児の大変さを象徴していたのが、楠見が体調を崩し、父子家庭となって初めてルカを他人である西園寺に預け、一人で一晩休んだ時のことだ。楠見は申し訳ない気持ちもありながら、“解放された”と感じてしまった。ルカへの愛情は深く、何事にも全力で取り組んできた楠見ですら、一時でも一人の時間を過ごせたことを“解放”と呼んでしまうほど、ワンオペ育児の過酷さが表れている。

第2話終盤で、西園寺は楠見に、ルカと3人で“偽家族”になることを提案する。ルカの天真爛漫さに徐々に母性が芽生え、家事をしない主義だった西園寺が、楠見親子と疑似家族として暮らそうと提案したのだ。ここから先は、西園寺が血の繋がりの無い楠見親子と、家族のような協力関係を築いていきそうだ。

『海のはじまり』に話を戻すと、夏は楠見と真逆に、“解放”が徐々に狭められていく立場にある。一方的に姿を消した元恋人との別れから7年、夏は社会人となり、仕事が出来てしっかり者の年上の恋人・弥生と、実に解放的に何不自由無い暮らしをしていたのだ。元恋人が、あるいは楠見が、我が子を懸命に一人で育てていたのとは全く違う時間の流れだったはずだ。元恋人の母親から、海の父親をやる気はあるかと問い詰められているだけでなく、同じ時間は共有してこなかったが、夏に対し“いなくならないで”と願う海を目の前に、夏はこれまでの解放的な暮らしを手放す決意をすることになるのだろう。

海と対峙した夏、そしてルカと対峙した西園寺は、解放的で自由な暮らしを犠牲にしてでも、“血の繋がり”や“これまで共有してきた時間”に関わらない父性と母性によって、少しずつ新しい家族の形に近づいていくはずだ。夏と弥生、楠見と西園寺の関係も含め、人物描写を丁寧に描いている両作品だけに、それぞれがどのように幼い命の人生と向き合っていくのかに注目したい。

【あわせて読む】俳優・目黒蓮の真骨頂…『海のはじまり』と過去1年の月9&『silent』との対比で見る凄さ

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