「若者のすべて」と「366日」 何度も生まれ変わり、愛され続けるJ-POPの2大名曲
エンタメNEXT / 2024年8月18日 11時30分
Netflix『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』
時代と世代を超えて、歌い継がれているJ-POPの名曲と言えば、中島みゆきの「糸」を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。中島みゆき=フォーク・ニューミュージックとイメージされがちだが、この曲がリリースされたのは1992年。すでに、J-POPという言葉も誕生していた。
【画像】毎年夏の終わりにはラジオから…フジファブリックの「若者のすべて」
ドラマやCMでも何度も使われた「糸」は、2004年に、Mr.Childrenの櫻井和寿とプロデューサーの小林武史が結成したBank Bandによってカバーされ、再注目を集める。その後も多くのカバーバージョンが誕生し、実に100組以上のアーティストにカバーされているJ-POP名曲中の名曲だ。JUJUのバージョン、菅田将暉×石崎ひゅーいのバージョンなど、それぞれ好きな「糸」があるのではないだろうか。
今回は、そんな中島みゆき「糸」のように、何度もカバーやリアレンジで生まれ変わり、愛され続けているJ-POPの中から、今年の前半、特に注目を集めた2大名曲をご紹介しよう。
まずは、フジファブリックの「若者のすべて」。毎年夏の終わりに必ずラジオから流れてくる、誰もが認める名曲だ。原曲がリリースされたのは2007年。作詞作曲を手掛けたのは、今は亡きボーカルの志村正彦。ライブでは現ギター・ボーカルの山内総一郎が歌い続けており、ロックファンのみならず、多くの音楽ファンから本当に愛され続けている1曲だ。高校の音楽の教科書に掲載されたほか、志村の地元・山梨県富士吉田市では、志村の誕生日前後の期間、夕方流れるチャイムがこの曲に変更されている。
この曲も多くのアーティストがカバーしており、前述したBank Bandバージョンはあまりにも有名。他にも、槇原敬之や柴咲コウ、意外なところでは、麒麟・川島明もカバーバージョンを発表しているので、是非チェックしてみて欲しい。
また、「若者のすべて」と題したライブイベントも開催されている。今年は七夕に、日比谷野外音楽堂にて、the shes gone、Chevon、This is LAST、トンボコープといった今とても勢いがあり、今後のブレイクが期待される若手バンドが6組集結して行われた。
そして、この曲は今年、Netflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』の主題歌に起用されて再び注目を集めることに。歌っているのは、suis from ヨルシカ。プロデューサーは、かつてフジファブリックのプロデュースを務めたこともある亀田誠治だ。映画のエンディングで流れるこの曲は、エモーショナルなsuisの歌声も相まって、新たな輝きを放っている。是非映画と一緒に味わって欲しい1曲である。
他にも、今年、同じように映像作品と共に新たな輝きを放った名曲がある。HYの「366日」だ。キーボード・ボーカルの仲宗根泉の作詞・作曲・歌唱による名バラードで、2008年のリリース以来、カラオケランキングでも毎年上位にランクインし続けている人気曲。
この曲もまた、多くのアーティストにカバーされており、清水翔太、上白石萌音のバージョンが特に人気を集めている。また、SKY-HIが代表を務めるBMSG所属のREIKOがオーディションの2次審査で歌ったことも再び注目を集めるきっかけのひとつになったようだ。
そして、今年、HY自身によって新たにリリースされた「366日(Official Duet ver.)」が、4月クールのフジテレビ系月9ドラマ「366日」の主題歌に採用された。もちろん、ドラマもこの曲をモチーフにした内容だった。ドラマのエンディングで、HYが毎回異なる男性アーティストとコラボした「366日」が流れたことでも大きな話題に。
コラボ相手というのは、大橋卓弥(スキマスイッチ)、與那城奨(JO1)、川崎鷹也、藤牧京介(INI)、キヨサク(MONGOL800)、須田景凪、オーイシマサヨシ、西川貴教といった個性的で超豪華な面々。中でも、第8話では、“歌うま芸人”としても知られるチョコレートプラネットの長田庄平とコラボして大きな反響を呼んだ。ドラマの新しい楽しみを提案すると共に、毎回違ったアプローチで新たな曲の魅力も伝えてくれていた。是非サブスクなどで全バージョンをチェックしてみて欲しい。
この他にも、今年5月には、GReeeeNから改名したGRe4N BOYZが初期の名曲「愛唄」をStudio Live ver.として再リリースしたほか、ゆずの名曲「夏色」がテレビ朝日系火曜ドラマ「南くんが恋人 !?」の挿入歌に起用されて再録されることに。先日放送された「ミュージックステーション 夏祭り3時間半SP」の大トリでも歌われたことでも大きな話題を集めていた。
このように、多くの音楽ファンの心に残るJ-POPの名曲は何度でも生まれ変わる…。最近では、レミオロメンの「南風」がキリンビールの氷結のCMソングに起用されたり、エレファントカシマシの「今宵の月のように」が花王のメリットのCMソングとしてカバーされたりもしている。男くさいエレカシの曲が可愛い子どもの声で歌われているので、まったく違う魅力を放つ形に。果たして、次はどの名曲が再注目を浴びることになるのか?自由に予想と妄想をしながら楽しみに待つのも面白いだろう。
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