足立梨花、性欲と理性で葛藤する主人公に「したいと思う日があることを女性も言っていい」
エンタメNEXT / 2025年1月18日 6時0分
足立梨花(@adacchee) 撮影/山田健史 スタイリスト/奈雲恵里 ヘアメイク/杉村理恵子
コミックシーモアで連載中のなかおもとこ氏による電子コミック「マイ・ワンナイト・ルール」がドラマ化し、1月7日よりテレ東ほかにて放送がスタートした。恋人はいないけど性欲は満たしたい、欲求と理性の間で葛藤する独身アラサー女性の主人公・成海綾を演じるのは、バラエティから女優業まで幅広く活躍する足立梨花。性にクローズドな世界に迫る本作の見どころや共感した点、作品に込めた思いを彼女に語ってもらった。
【写真】主人公を演じる足立梨花の撮りおろしカット【6点】
──本作は、性欲の止まらないアラサー女性が主人公ということで刺激的な内容にも思えます。足立さんはどのように感じましたか。
足立 お話をいただいてから原作を読ませていただいたんですが、本当に共感性の高い漫画だったので、ただただ面白そうだと思いました。原作に対して、多くの女性からの共感のコメントが寄せられているのを見て、「こういう風に思う人が世の中にたくさんいるんだ」「自分が感じたことは間違っていないんだ」と思えたんです。知らない人と仲間になれたような感じというか、そういう人がたくさんいるということが分かっただけでも私はすごく嬉しかった。ドラマ化されることでもっと共感してもらえるんじゃないかなと思って、楽しみでしかなかったです。
──本作のどんな点に特に共感しましたか。
足立 仕事にも一生懸命で、恋にも一生懸命で、でも仕事に一生懸命になりすぎちゃって恋が上手く行かない、みたいなところは、すごく分かるなって。両立って難しかったりするよね、と思いました。主人公の綾さんが、次の恋に踏み出すのに時間が掛かるということもよく分かる。私自身も5、6年、恋人がいなかった時期がありました。頑張ってはいるんだけど、できない、みたいな。私も一緒なんです。彼氏がいないタイミングの性衝動についての話が出ますけど、「彼氏がいない間、どうするの」みたいな話は、私も友達としたなって。すごく共感できました。
──足立さんにとって、主演ドラマとそうでないドラマ出演との違いはありますか。
足立 言い方が難しいんですが、主演じゃなければ、ある程度好きにできるというのはあります。私はどちらかというと、ライバルチックな、ちょっと意地悪をするような役が多くて、かき乱すような役だったからこそドーンと突っ込んでいけたんですけど、主演となると、周りのバランスもそうだし、この役を軸に話を描いているから、「まとめなきゃ」とか「なんとかしなきゃ」と思うことはあります。だから、現場での消費エネルギーの差は激しいです(笑)。主演の時のほうが、神経を張り巡らせているというか。今回の作品に関しては、ラブコメ要素が大きいこともあって、楽しく現場を過ごしたいなと思っているので、そういう風に心掛けたりはしています。共演者の皆さんに「主役にしていただいている」という感覚もあります。
──本作では、女性にとっての恋や性が、積極的な発言をしにくいクローズドな世界である、というニュアンスの描写がありました。実際、女性が表立って恋や性を求める姿を見かける機会は多くないように思います。
足立 「そういうことを男性の前でするとモテない」「しおらしい女性がいいよね」と言われ続けてきたということはあると思います。この作品の綾ちゃんのようにワンナイトの話をして「チャラチャラしてるよね」と言われたくない女性は多い。だから実際は思っていたとしても表に出しづらいし、「出してはいけないもの」という雰囲気はありますよね。彼氏がたくさん入れ変わっていれば、「あの子遊んでるね」と言われますが、自分の本能のままにしていて何が悪いのか。見せてこなかったから「女性はそういう欲がないんだろう」という見方をされてはいるんだと思うんですけど、実際、女性も心の中ではこういうことを思っている。人によって違うので一概には言えないですけどね。性欲を持っていたり、したいなと思う日があるということを、女性も言っていい、思っていいんだということが分かってもらえたら嬉しいです。
──最後に、ドラマを楽しみにしている方に向けてメッセージをお願いします。
足立 「33歳、性欲が止まらない。」というメインビジュアルからインパクトが大きいですし、1話から性衝動に関する話をたくさん盛り込んでいるので、戸惑う方もいらっしゃるとは思いますけど、この主人公はワンナイトをしたいとは思いつつも、そこに至るまでの悩みがあったり、どこか恋がしたいという思いもあって。それはきっとドラマを見る皆さんと変わらない気持ちを持っている、普通の女の子なんだと思うんです。視聴者の皆さんに共感していただいて、放送の翌日とかに「あれ、ああだったよね」と、まずは女の子同士からでも、「そういうお話をしていいんだ」という空気にちょっとずつなってくれれば、このドラマをやった意味があるんじゃないかなと思います。そういうちょっとしたきっかけを与えられるようなドラマになればいいなと思うので、女性だけじゃなく、男性も含め、色々な方に見ていただいて、「女性もこういう風に思うんだな」ということを知ってもらえたら嬉しいです。
撮影/山田健史 スタイリスト/奈雲恵里 ヘアメイク/杉村理恵子
衣裳/ワンピース(LILLIAN CARAT)、パンプス(ダイアナ ダイアナ銀座本店)、アクセサリー(auca)
【後編はこちら】足立梨花が振り返る結婚の決め手、「プロポーズをされると泣けるんだ」という発見も
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