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3・11を描いた『おむすび』第15週 “何もできないヒロイン”から考える、いち視聴者が今できること

エンタメNEXT / 2025年1月19日 21時12分

3・11を描いた『おむすび』第15週 “何もできないヒロイン”から考える、いち視聴者が今できること

写真◎NHK

現在放送中の連続テレビ小説『おむすび』(総合・月曜~土曜8時ほか)。1月13日(月)~17日(金)放送の第15週「これがうちの生きる道」では、結(橋本環奈)が妊娠・出産を経て管理栄養士を目指す過程が描かれた。

【写真】3・11を描いた『おむすび』第15週 【5点】

14日(火)放送の第72回では、娘・花ちゃん誕生の後に東日本大震災が発生。歩(仲里依紗)はギャル仲間と連携して物資を送り、ナベさん(緒形直人)も被災地に届けるために靴を手配。愛子(麻生久美子)はファンの声に応えてブログの更新を続けるなど、それぞれ自分にできる支援を行っていた。

また結の専門学校時代の友人・カスミン(平祐奈)は実際に現地を訪れ、炊き出しを提案。調理実習で作ったメニューを再現し、被災者の笑顔を引き出せたと話す。ところが結は、子どもを出産したばかりということもあり何も動けずにいた。

結はこれまで「米田家の呪い」だからと、自分を犠牲にしてでも誰かのために行動をしてきた。だからこそ、震災の辛さ・苦しさを知っていながら何もできない自分に苛立っていたに違いない。第73回からの結は表情が暗く、自問自答している姿が印象的だった。

実際、東北から遠く離れた場所で暮らしていた視聴者の多くが「自分に何ができるのか」と考えつつも、なかなか行動に移せなかったのではないだろうか。気持ちばかりの募金や物資が一体何の役に立つだろうかというもどかしさや、日常を送れている自分自身に対する罪悪感を覚えた人もいたはずだ。

朝ドラのヒロインが震災を前に「何もできない」ともがく姿は、あの日、何もできなかった私たちを優しく肯定してくれたように思えた。どんなに小さなことでも、今自分ができることをすればいい。それは目に見えるものではなく決意や祈りでもいいのだと、結の姿を見て気づかされた。

第75回で結は「管理栄養士になったら、もっとたくさんの人を助けることができる」「これがうちの生きる道」と、管理栄養士を目指すことを決意する。それは今すぐに誰かを救える近道ではないが、いつか必ず誰かの支えになれる道だ。少し遠回りかもしれない道を選ぶのが、いわゆる主人公タイプではない結らしい選択だなと感じる。

どこにでもいる普通の女の子が、革命を起こすわけでもスターにもなるわけでもなく、ただただ平凡な日常を過ごしていく。そんなヒロインだからこそ、私たちは友達のような、母のような、姉のような気持ちで彼女の成長を見守れるのだろう。結はいつも視聴者と近い視点で、近い場所にいてくれているような気がするのだ。

結が自分自身で考え抜いて「人を助けるために管理栄養士になる」と答えを出せたのだから、いち視聴者の私たちもいつか誰かの救いの手になれる方法がきっとあるはずだ。ヒロインと共に自分が進むべき道を追考したくなる、そんなずしりとした一週間だった。

【あわせて読む】橋本環奈、朝ドラ"バチバチ同級生"たちとの仲良しオフショットが癒やしすぎると話題

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