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梅雨到来で高温多湿…カビが発育しにくいキッチンは?

Entame Plex / 2019年5月23日 17時20分

「目に見える部分はサッと掃除ができるので、少し意識すればカビ対策になるが、怖いのはキッチンの『見えない部分』」と川上博士は指摘。「流し台の下は昔からカビの発生が多い場所。昔は開き扉式で、調味料のボトルなどを直接置いていたのでカビが発生しやすかったが、扉を開ければ被害を見つけやすい面もありました。今は引出し式が多いので、収納部分だけ気を取られていて、その奥のキャビネットがどうなっているか見えにくくなっています」と話します。

キャビネット自体は食材が入り込みにくい場所ですが、万が一入ってしまった場合は気が付きにくく、掃除もしにくいので、いつの間にかカビが生えてしまう恐れがあります。「掃除がしにくい場所では、どのような素材でキッチンが作られているか知っておいた方がいい」と川上博士。



では、見えないキャビネット部分はどんな素材がよいのか。国産メーカーのキッチンキャビネットは木製がほとんどですが、ステンレスでつくられているキッチンもあります。

ステンレスキャビネットキッチンを主力商品とするクリナップでは当社のキャビネットに使われているステンレスと木材を用意し、材質試験を行いました。試験方法はJIS(日本工業規格)のJIS Z 2911カビ抵抗性試験準拠法で行い、ステンレスと木材に滴下したカビ胞子懸濁液から発芽・繁殖したカビの発育度合を比較しました。



4週間後の試験結果では、ステンレス製はカビ胞子が発芽しましたが、表面で止まった状況が観察され、一方、木材では、発芽したカビ胞子が内部へ侵入している状況が観察されました。また、木材の方が発育が早くなる傾向が見られました。これにより、ステンレスと比べて木材は試験菌液が染みこみやすく、菌糸が木材内部へ侵入しやすいことが示唆されました。

ステンレスキャビネットはカビが発育しにくいことが分かりましたが、万が一発育を発見しても金属なので拭き取ってしまえることも魅力的です。キッチンのカビ対策は日常的な換気と拭き掃除に加えて、キャビネット素材を知ることが重要であるとわかりました。簡単に買い換えることができないキッチンだからこそ、一度キャビネット素材について考えてみるのもいいかもしれません。

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