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カレーが歯周病予防に!?スパイス研究家&歯学博士が解説

Entame Plex / 2020年7月10日 11時40分

――最近ではカレーに含まれるターメリックが歯周病予防において注目されているようですが、どういった関係があるのか詳しく教えていただけますか?

泉井先生:僕は大学を卒業した後、大阪大学の大学院に進学し興味があった予防歯科について学び始めました。そこで以前から関心があったターメリックの主成分である「クルクミン」と歯周病の関係について研究を開始したのです。研究の結果、クルクミンが歯周病の主な原因菌であるPg菌の増殖や、バイオフィルム(歯垢)形成を抑えるはたらきを持っていることがわかったのです。この結果は米国の著名な歯科学術雑誌でも発表され、クルクミンが歯周病予防に効果があることが注目されるきっかけになった大きな発見でした。

――そもそも歯周病についてきちんとご存知ない方も多いと思いますが、具体的にどんなことが起こるのか教えてください。

泉井先生:日本で歯を失う原因の第1位は歯周病です。残っている歯が多いほど長生きで介護状態になりにくいといわれていますので、歯周病予防というのは歯の健康だけじゃなく、からだ全体の健康につながるとても重要なことです。歯周病になる原因の多くは、歯と歯ぐきの境目がきれいに掃除できていないことです。その境目の溝にたくさんの細菌が停滞して歯ぐきが腫れ、さらにひどくなると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなって、やがて歯を支える土台の骨が溶け、最後は歯が抜け落ちる…という流れで進行していきます。自身が歯周病になる可能性があるのか、またはもう進行してしまっているのか、状態を知ることが重要ですので、まずは歯科検診を受けてみましょう。

――歯周病予防のポイントについても教えてください。

泉井先生:先ほどお話した通り、日々の家庭でのオーラルケアと歯科医院でのプロフェッショナルなケアがとても大切です。ご家庭では歯ブラシはもちろん、歯間ブラシを使って歯と歯の境目もきちんと掃除するように心がけましょう。また、歯周病予防に有効な成分が含まれているハミガキペーストを使うことも大切です。僕が研究していたクルクミンを含む製品がおすすめです。

――先生のように好きが昂じて人に役立つ知識が得られるのは素敵なことですね! カレーを食べまくれば何かいいことありますかね(笑)?

泉井先生:カレーはおいしいですが、クルクミンをそのまま食べても歯周病予防にはつながらないので、注意してください(笑)! 有効成分をきちんと浸透させることが重要ですので、商品を探すときにはチェックしてくださいね。

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