モデル・梨衣名が語るセミの味「脱皮したてがおいしい。天然ものが美味」

「そうです。ただ非科学的じゃないですか？ 私、大学でロボット工学を専攻していたので、なおさら認めたくないんですよ」

――そうそう、国立大学ではロボット工学科だったんですよね。今でも恋しくなることはありますか？

「そうなんです。卒業してから手元が寂しくなって。だから、プラネタリウムや蓄音機、エレキギター、カメラなど、自分が仕組みを知りたいキットを片っ端から購入して組み立てています。それで『この歯車が重要なんだ』とか『ここのモーターはこうした働きをしているんだ』とかを知識として吸収して、いつかはイチから自分で製作してみたいですね」



――もう、根っからの理系なんですね。ところで、よくテレビ番組などで故郷の「田舎ぶり」が話題になりますが、今でも変化はありませんか？

「水道とガスはいまだにないけど、ちょっと前に電気だけ通ったんですよ。そうしたら電気自動車ばかりになったらしいんです」

――え!?

「ガソリンが普及する前に電気が来ちゃったもので」

――なんだが逆に未来に生きてますね。

「電話で『日本でもそんなに電気自動車走ってないよ』って言ったら驚かれました。畑を耕す車も電気自動車みたいです」

――梨衣名さんの故郷の様子は以前テレビで拝見したのですが、その……トイレって地面に穴の空いた椅子が置いてある、簡易すぎるものじゃないですか。今でもあれで……。

「全然大丈夫ですよ。私は気になりません。逆に、李村の取材で同行してくれた撮影クルーの中国人は、みんな『私たちはガマンする』って（笑）」

――ですよねぇ……。そういえば、以前「ビートたけしのTVタックル」に出演したときは「中国人の不思議な行動」が特集されていましたね。反対に、梨衣名さんが来日して感じた“日本人の不思議な行動”は？

「すごくよくお辞儀をするなって思います。これは文化だと思うんですけど、中国人は悪いことをした時以外にはあまり謝らないんです。だから、日本人がお礼にしてもとにかく謝ることにいまだに慣れないですね」



――梨衣名さんはもはや日本での生活の方が長いですね。反対に今だから感じる中国人の変わった行動はなんですか？

「痰（たん）を地面に吐き出すことですね。私もキレイに吐く練習をしていました。これがルールなんだって（笑）。中国にいる頃は、ウチの親もよくやっていましたが、日本に来てからは周りの人達をみてやめました」

――それにしても、なんというか、梨衣名の引き出しの多さには驚かされます。モデルさんだったら、こう、「休日にエステ行ってます」とか……。