freeeの金融事業担当に訊く、ユーザーにとってのAPIのメリットは何か?

EnterpriseZine / 2019年4月11日 8時0分

■スクレイピングとの違い

ーーとはいえ、それぞれのシステムのデータを互いに参照する「データ連携」はありましたね。API連携はそれとはどう違うのでしょうか?

山本氏: 今までの銀行の入出金データの受け渡しは「スクレイピング」といって、プログラミングによって自動的にデータを参照してそこからデータを引き出すというものが多かった。これだと金融機関のIDとパスワードを連携するサービスにも渡す必要がありますが、APIだとより安全かつ安定的につなぐことができます。

 もうひとつ、API の大きなメリットは、同期するまでの時間が早いということですね。

 スクレイピングの場合、たとえばインターネットバンキングに入って、まるごとスクリーンショットでデータを取るためにデータ量は重くなります。APIならば、ユーザーに対するストレスというのは少なくなります。週のうち何日かけていたバッチ処理の時間が圧倒的に早くなるのです。これにより、ユーザーが意識しなくても同期が実行されている状態になります。インターネットバンキングによって、会計システムには常に銀行の数字が反映されている状態になる。

freee株式会社 金融事業 山本 礼史
早稲田大学卒業後、新卒でみずほ証券に入社、バーゼルⅢ規制に関わるシステム開発のプロジェクトマネージャーを経験。freeeの金融事業に将来性を感じ、2017年に入社後、各種銀行、信金とのAPI連携プロジェクトを経て現在は金融事業部で金融機関とのAPI連携、及び子会社におけるリスク管理業務を担当

──会計データとの連携は、SIerがこれまでやってきたことですね。

武地氏 : もちろん大企業であれば、各業務部門のデータを連携させて一元管理し、全社最適化をおこなうERPで実現できていることです。会計、人事労務、販売管理システムを膨大な費用で各社ごとにSIerが構築してきました。

 ただ、大企業であれば当たり前のことでも、スモールビジネスである、個人事業主・中小企業・中堅企業ではまだまだ普及していません。大企業でできていることを、スモールビジネスの身の丈にあったコストでできるようになるということが、 今回のAPI 連携のメリットだと思います

京部康男 (編集部)[聞]

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