NTTデータが情報銀行に向けた実証、個人の意志でのデータ流通・活用をめざす

EnterpriseZine / 2019年5月16日 17時0分

 パーソナルデータを個人が管理し、同意のもとで流通や活用を促進するための「情報銀行」に向けた活動が、政府のパーソナルデータの政策のもとで進められている。そうした中、NTTデータは情報銀行の仕組みを支えるプラットフォームの実証プロジェクトをおこない、5月16日の記者会見でその内容を発表した。

■「個人の意志」にもとづくデータ流通・活用の世界へ

株式会社NTTデータ 金融事業推進部 デジタル戦略推進部 部長 花谷昌弘氏

 個人がデータを自らの意志で管理し、同意のもとでパーソナルデータを企業間での流通を可能にし、様々なサービスを提供する「情報銀行」に向けた取り組みが、ここ数年進められている。

 NTTデータは、公共や金融分野でのセキュアな情報流通の実績やノウハウを活かし、この分野での事業化をめざすことを目的に、情報銀行のプラットフォームに関する実証プロジェクトを2019年の2月におこなった。

 プロジェクトの発表に際し、NTTデータの情報銀行ビジネスの取り組みを、金融事業推進部の花谷昌弘氏が紹介した。

 長く銀行など金融事業の分野に携わってきたという花谷氏は、「銀行がお金という“産業の血”を流通させてきたように、情報銀行はデータという“産業の知”を流通させることで価値の創発を支援する」と述べる。

 花谷氏によれば、個人情報がCRMなどにより企業中心に活用される時代から、「個」を中心とした活用の時代にシフトするという。現在では「B2CからMe2B」(花谷氏)という大きな世界観の変化が起きており、ヨーロッパのGDPR施行や米国のGAFAや、中国のBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)などの動きもこうした流れの背景にあるという。

 さらに花谷氏は、従来のマーケティングが、各企業ごとの顧客情報に基づきばらばらに行われていたため、実際のユーザではなく「推計上のユーザ」としてプロファイルされるため、たとえば家族のために購入したものが購買履歴に含まれ、見当はずれの広告が表示されてしまうことなどを指摘した。

 NTTデータは、こうした企業と個人間のギャップの課題を解決するため、各ベンダーやサービス事業者のデータを統合的にユーザーが管理する「Enhanced CRM」を進めてきた。こうした取り組みが情報銀行の「PDS(Personal Data Store)」のコンセプトにつながるという。

■現在の情報銀行の課題

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