個人情報保護法3年ごと見直しは来年、「匿名加工情報」の内容理解度はわずか3.8%――。

EnterpriseZine / 2019年7月12日 19時33分

出典:一般社団法人データサイエンティスト協会作成[画像クリックで拡大表示]

 データサイエンティストの育成やデータ分析業界の発展に貢献する一般社団法人データサイエンティスト協会は、一般消費者1643人を対象に匿名加工情報利用に関するインターネット上での意識調査を行った。調査の結果、匿名加工情報の認知度は15.9%と低く、さらにそのうち匿名加工情報の内容を理解している回答者はわずか3.8%にとどまることが分かった。個人情報保護法の3年ごと見直しが来年に迫る中、周知が急がれる。
 また、その利用についても「反対」もしくは「一般論として理解はするが反対」という声が半数を超えた。19年7月12日に開かれた記者説明会で、個人情報保護法に詳しいひかり総合法律事務所の弁護士 板倉陽一郎さんは「これまで事業者側は匿名加工情報利用について『法律を守っているのだから苦情を言うな』という態度を取っていたがそれは誤っている。適切な加工とルールの遵守を徹底したうえで消費者の信頼を得られるよう努力をするべきだ」と話した。

■匿名加工情報利用の認知度は想像以上に低迷している

●レピュテーションリスク背景、企業は利用に足踏み

 匿名加工情報とは、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工し、当該個人情報を復元できないようにした情報を指す。現在、法的には一定のルールの下であれば、企業は本人の同意を得ることなく匿名加工情報を活用することができる。しかし、2013年の交通系ICデータ流通問題以降、企業側にレピュテーションリスクを回避する動きが強くなり、データの自由な流通及び利活用が進んでいないのが現状だ。

 同協会は、それらを背景に昨今のデータ流通市場形成に関する国や市場の動向を踏まえた意識調査を実施した。先述した交通系ICカードデータ流通問題の際「気持ち悪い」、「勝手に(個人情報を)売るな」という意見が多く聞かれたこともあり、調査対象を公共の研究を目的とした匿名加工情報の利用に関するものと絞ったという。

 調査の結果、一般消費者における「匿名加工情報」の認知度は15.9%と低く、利用に関する賛否を問われても判断できないという回答が多かった。さらにそのうち匿名加工情報の内容まで知っているという回答者はわずか3.8%にとどまることが分かった。今回の調査を主導した同協会のコミュニティ・ハブ委員会委員長の中林紀彦さんは「今回の調査結果において、想像以上に認知度が低いという点がもっとも衝撃だった。協会として周知対応を行う必要がある」と受け止めた。
出典:一般社団法人データサイエンティスト協会作成[画像クリックで拡大表示]

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