リーンスタートアップの潮流

EnterpriseZine / 2012年4月24日 7時0分

昨年、6回連載でお送りした「アジャイルUXの潮流」では最新のUXのトレンドをご紹介しました。1年が経ちました。"ドッグイヤー"と言われるIT業界においては、当然のように新たな潮流が生まれています。そして、その潮流はIT業界にパラダイムシフトを引き起こすような大きなものとなりそうです。

■リーンスタートアップとは

 多くのIT系スタートアップが起業から数年も経ず姿を消します。私たちはそれを「ベンチャー企業に失敗はつきものだから」と当然視しがちですが、実はその失敗の多くは製品が開発できなかったからではありません。製品を「誰も欲しがらなかった」からなのです。つまり多くの企業は「失敗を達成した(作るべきでない製品を作った)」のです。

 このように「間違った製品を構築し、そしてそれに長い時間をかけ、構築に無駄なお金をかけるだけでなく、その間違った製品を売ろうとセールスやマーケティングに多額のお金をかける(*)」くらい無駄なことはありません。もはやビジネスプラン1枚で何億円もの資金を集めることは不可能ですし、そもそもそんな無謀な賭けをすべきではありません。(*)http://www.infoq.com/jp/news/2011/12/lean-startup

 そこで現代の起業家は新たな方法を模索し始めています――それが『リーンスタートアップ』です。リーン(Lean)とは"贅肉"がなく効率的という意味で、トヨタ生産方式を研究して生まれた「リーン生産方式」に由来しています。

 リーンスタートアップでは、まず仮説検証のための必要最小限の製品=MVP(Minimum Viable Product)を作って、そのMVPを使ってユーザからのフィードバックを得て、そのデータに基づいて製品の改善を繰り返し行います。そして、どんなに製品をチューニングしても評価指標が目標に達しないと判断した時は戦略転換=ピボットを決断します。

 このような仮説立案と検証のためのフィードバックループ=Build-Measure-Learnを常に高速回転させているので、スタートアップという非常に不確かな状況の中でも、失敗を最小限に抑えることができるのです。

※画像引用元 http://lean.st/principles/build-measure-learn


樽本 徹也[著]

■関連記事

UX もアジャイルに行こう![2011年02月28日]

“DIY”でアジャイル・ユーザテスティング[2011年02月17日]

ハサミとペンで作る手動のソフトウェア:ペーパープロトタイピング[2011年01月18日]

仮面のユーザ「ペルソナ」参上![2010年12月24日]

UX の第一法則は「ユーザの声聞くべからず」[2010年12月03日]



■記事全文へ

EnterpriseZine

トピックスRSS

ランキング