プロジェクトにおけるテスト工程の優先度を上げろ、テストツールを活用できればITシステム品質は向上する

EnterpriseZine / 2012年6月14日 0時0分

株式会社富士通システムズ・イースト ICT先進技術開発本部 本部長代理の川端功微氏は、テスト工程をもっと重視しないとITシステムの品質は上がらない。なのに、テストが日本ではないがしろにされていると言う。

■日本はテストエンジニアの地位が低すぎる

 「日本はテストを担当するエンジニアの地位が低すぎます。プログラミングのスキルが高くないとテストを担当させられる。これでは、構築するITシステムの品質は向上しません」

 株式会社富士通システムズ・イースト ICT先進技術開発本部 本部長代理の川端功微氏は、テスト工程をもっと重視しないとITシステムの品質は上がらないにもかかわらず、日本ではテストがないがしろにされていると言う。プロジェクトの工程に遅れが生じた場合も、カットオーバーの時期は変更されないことが多い。その結果、テスト工程にしわ寄せが行くのはよくある話。テスト工程期間が短縮されるならまだしも、テストが省略されることさえもあると聞く。そんなことでは、品質の高いシステムを作るのはむずかしい。

 また、多くの開発システムプロジェクトでは、顧客のIT部門、元請けSI、下請けとなる協力会社という体制をとることが多い。仮に、そのプロジェクトにきっちりとテスト工程が組み込まれていても、実際にテスト作業を行うのは協力会社のエンジニアというのが普通。

 「協力会社がテストをきちんとやっていない。あるいは元請けもそれをきちんと管理、チェックできない課題もあります。テストは、いわゆる、地位の低いエンジニアの仕事であり、システムエンジニア、ましてやプロジェクトマネージャー職の仕事ではないと考えがちなのも、テストを重視しない一因でしょう」(川端氏)

 さらに、テストを手作業でやっていることも問題だ。手作業によるテストの場合は、標準化された手順なりがきちんと整備されていることは少ない。そして、テストを担当するエンジニアのスキルに依存してしまうことがほとんどだ。

 「そのため、テストを行うエンジニアの経験と勘に頼っている状況、エンジニアのスキルの差がテスト品質の差になり、結果システム品質の差となってしまいます」(川端氏)

■人に依存した手作業によるテストの弊害 株式会社富士通システムズ・イースト ICT先進技術開発本部 本部長代理 川端功微氏

 手作業でのテストの弊害を取り除く1つの方法が、テストツールの活用だ。とはいえ、テストツール導入には以外と高い敷居がある。まず第一に、多くのテストツールの値段が高いということが挙げられる。そしてさらに難しくしているのが導入する際のライセンス形態。多くのテストツールが、プロジェクト単位での課金となっているのだ。そのため、開発するシステムプロジェクトごとに、テストツールを購入しなければならない。

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