次世代のビジネスを描く「ビジネスモデル・ジェネレーション」 【後編】グループワークによる実践

EnterpriseZine / 2012年7月13日 0時0分

アンバンドル・モバイル通信詳細

 社会に新しい価値を創造し、提供する「ビジネスモデル・イノベーション」。前編ではその概論やツールについて解説を行ったが、後編では、企業における先進的な事例や先日行われたワークショップでの気づきなどを盛り込みながら、ツールを使った新しいビジネスモデルの作成やその際のコツなど、実践のための情報を紹介する。

■『ビジネスモデルキャンバス』で分析比較する

 第1回ではビジネスモデル・イノベーションのために、ビジネスモデルを把握することが重要であり、そのためのツールとして『ビジネスモデルキャンバス』とその内容を紹介した。

 第2回は、実際に『ビジネスモデルキャンバス』を使って既存のビジネスモデルの分析や、新たなビジネスモデルを創出する方法について取り上げたいと思う。特に複数のグループで取り組むと、一人では気づかなかった発見があるなど、大変興味深いので、ぜひ試してみてほしい。
  

 たとえば、クリスピー・クリーム・ドーナツは、日本でも有名なドーナツショップだ。日本では来店客に対して販売するだけだが、米国ではさらに別のビジネスモデルを持っている。効率的に大量生産するために深夜工場を稼働させ、ガソリンスタンドやスーパーマーケット等にデリバリーしている。店舗とデリバリーでは、ビジネスモデルキャンバス上の内容は全く異なるものになる。

 つまり、同じリソース(KR)から発想しても、人によって異なる価値(VP)や顧客(CS)を想定することもあるのだ。そして、そこから新たなアイディアが生まれることも少なくない。

 また、業種業態が異なっていても案外ビジネスモデルが同じであったり、逆に同じ業種であってもビジネスモデルが全く異なっていたりすることがある。たとえ同じビジネスを分析しても、人によって表現や捉え方が異なることが少なくない。こうした様々な違いをお互いに理解し、それぞれの視点から見えるものを共有することで、多面的にビジネスモデルを捉える機会になる。
 

 なお、実際にグループワークをやってみると、「営業担当者は、CRに入るのか、CHなのか迷う」など、細かい部分で迷う人は少なくない。その場合は、あまり気にしないで楽しんでほしい。人によって同じ項目が異なるブロックに入っていたとしても、ビジネスモデルについての共通認識が合致していれば問題ない。大切なのは、どんなビジネスモデルを頭に描けるかということで、さらにお互いが描いたものを理解し合えることである。あくまでツールなので、厳密さや正確性にこだわる必要はないのだ。 
   

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