さて、来年のIT投資はどうなるのか

EnterpriseZine / 2012年12月18日 0時0分

2013年の景気動向はどうなるのだろうか。その中でもIT投資は? IT業界にいる身としては、企業のIT投資動向は気になるところ。12月5日、ITRが「国内IT投資動向調査2013」という報告書を作っているそうで、その内容の要点についての説明会があった。この調査、2001年から開始して、今回で12回目を向かえるというもの。この調査をもとに、来期の予算立てやマーケティング戦略を立てるといったベンダーもたくさんいると、ITRの内山悟志代表取締役は言っていた。

■来年の日本のIT投資が増えるかどうかは、中堅、中小企業がどれだけ先進投資ができるかにかかっていそう

 で、肝心のそのレポートの中身だが、残念ながら来年はあまりIT投資の伸びは期待できそうもないということのようだ。その要因として大きいのが、製造業などの大手企業が、IT投資を増やさないとしていること。全体としては微増を予測しているけれど、例年実績はその予測を下回るとのことで、規模的にはほぼ横ばいといったところになりそうだ。全体規模に対して影響が大きいのが、大企業の動き。絶対額が大きい彼らの投資がどちらかというとマイナス、中堅、中小ではプラスの投資の意向があったとしても、これだと全体としてはマイナス側に振れる影響が大きくなるというわけだ。

 とはいえ、そうはいってもIT投資が増えそうな領域はあるだろうとのこと。その1つがモバイル。また投資を増やすと言っている企業では、ソーシャルネット関連の投資に興味を持っているところが多いとか。ソーシャルにしてもモバイルにしても、たとえばシステムインフラの入れ替えのような投資に比べれば、絶対規模はちいさくなってしまうだろうけれど、今後の成長分野としてはやはり期待できそうではある。

 製造業を中心とする大手が投資を渋り、むしろ中小が先進的な分野に投資意欲を持っている。こういう傾向が出てきたことについて内山氏は、IT投資の面から見ても「企業の世代交代が始まっているのでは」と言う。この話は今後の日本の中心産業がどう変化していくのかということにもつながりそうだ。

 業種別に見ると、以外にも金融、保険業は比較的IT投資に前向きな姿勢が読み取れるとITRの舘野真人シニア・アナリストは言う。これまで投資を結構絞ってきたイメージがあったので、これはちょっと意外だった。逆に考えると、投資を絞っていたのが一段落して、いよいよ動き出すという異なのかもしれない。で、彼らがそれではどこに投資意欲を持っているかと、「顧客サービスの質的向上」「売り上げ増大への直接的な貢献」といったあたりらしい。アプリケーションでいえばCRMだったりの、顧客との接点部分をITでなんらか改善していこうというところ。このあたりは、昨年くらいからOracleだったりSalesforce.comだったりが力をいれているところでもあり、なるほどねと理解できる話ではある。

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