企業戦略に基づいたソリューションこそが真に求められる「サービスデザイン」

EnterpriseZine / 2013年1月7日 17時0分

写真1:濱口氏によるホワイトボードでの解説 

前回は、濱口氏が実際に関わられたフェデックスでの事例を紹介いただきました。今回は、そのフェデックスの事例が、最終的にどのようなソリューションに辿り着いたのか、その結末について紹介いただきます。

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■フェデックスでのソリューションを成功に導いた「戦略に基づくデザイン」

 前回ご紹介したフェデックスのワールドサービスセンターの顧客分類が、最終的にどのようなソリューションに行き着くのかをお話します。

 まず単純な話、分類された顧客の割合が店舗や時期によって変動するのであれば、店舗内のレイアウトを固定していたら、ある分類の顧客が増えたときなどの対応が間に合わなくなってしまいアウトですよね。クリスマスシーズンはハイメンテナンサー(HM)が増えるし、近くにビジネスパークが建設されればフリズビー(FB)やDIYer(DIY)が増えるかもしれないし。

 そこで私は店舗内のレイアウトについて、そのような要求に応えられるように概念的な整理を行いました。詳しくは言えないのですが、たとえば、入り口やカウンターを下図のように斜めに切って設計してみましょう。顧客用のスペースには、いろんな作業場がありますよね。そしてスタッフ用のスペースには、バックオフィスがあったり、見えないところがあったりします。

 ここで、分類した各顧客像について考えてみます。たとえばフリズビー(FB)は、できるだけ早く自分の荷物を回収BOXへ放り込みたいと思っています。店内の奥まで入っていきたくないのです。ゆえに店内図のAの位置に、フリズビー(FB)用のカウンターと回収BOXを設置すべきですね。

 しかし一方で、ハイメンテナンサー(HM))には、個別対応が必要になります。彼ら用のカウンターは落ち着いた店内図のBの位置に配置することが必要で、そこにフェデックスの従業員が並んで待機している必要があります。その後ろのスタッフ用スペースで、荷物をまとめて、発送することになります。

 また、空港の発券カウンターの可動プレートのように荷物の上部に、ラベルを付けることを考えたのも面白いアイデアですね。冬場にはハイメンテナンサー(HM)が増える傾向にあるので、専用窓口を設けるなど、時期によって変動する顧客分類の割合に対応できるフレキシビリティを発揮できます。

Field Research and Design[著]

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