高可用性を実現する11g R2の接続、サービスのアーキテクチャ

EnterpriseZine / 2013年1月28日 0時0分

図3 SCANを使用した接続

第2回目は、11g R2 Oracle Clusterwareのアーキテクチャの概要を紹介させていただきました。 第3回目では、Oracle Real Application Clusters 11g Release 2 から導入されたOracle Grid Infrastructureの新機能のうち、クラスタ管理の柔軟性を高める接続やサービスに関わる機能について説明します。

■1. ポリシー管理型データベースとSCAN

 11g R2のGrid Infrastructureでは、「ポリシー管理型データベース」という新しいRACデータベースの構成タイプが導入されています。 従来は、インスタンスが起動するサーバーは固定されており、インスタンスの起動数や配置先サーバーを柔軟に変更できませんでした。 「ポリシー管理型データベース」では、インスタンスとサーバーの関連付けはなくなり、インスタンスの起動数や配置先サーバーを柔軟に変更出来るようになっています。 なお、11g R2では、11g R1以前で使用されていた従来のRACデータベース構成タイプを「管理者管理型データベース」と呼ぶようになっており、「ポリシー管理型データベース」と区別しています。

 また、11g R2ではSCAN (Single Client Access Name) という新しい接続方式が導入されました。 SCANを使用すると、クラスタを構成するサーバーが増減したり、インスタンスの配置が変更されても、接続に関わる設定のメンテナンスが不要となります。従来は、これらに合わせて、クライアントとデータベースの接続に関わる設定をメンテナンスする必要がありました。

 本稿では、ポリシー管理型データベースの概要と管理者管理型データベースとの差異、 またSCANの概要とメリットについて説明します。

■2. ポリシー管理型データベースとサーバープール

 クラスタ管理の柔軟性を高めるためには、データベース(インスタンス)が稼動するサーバー数を簡単に増減できる必要があります。また、インスタンスがどのサーバーで起動するかを変更できる必要もあります。 従来のRACデータベース、すなわち管理者管理型データベースでは、データベースを構成するインスタンスが特定のサーバーと密接に関連付けられているため、インスタンスが稼動するサーバー数を簡単に増減することができませんでした。また、インスタンスがどのサーバーで起動するかを簡単に変更できませんでした。

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