フォルクスワーゲン、P&G、サムスンの成功から日本企業は何を学ぶのか?-ビジネスモデルの進化(2)

EnterpriseZine / 2013年2月1日 8時0分

図3:ビジネスモデルの進化4 グローカライズ   

前回は、日本企業の進化の4つの方向性のうち、1つ目である「ビジネスモデル」の2のポイント、「企業・事業統合も含めた消耗戦の回避」と「世界市場向けに戦力商品を作り出す」を解説しました。今回は、「ビジネスモデル」の残りの2つのポイント、「モジュール化」と「グローカライズ」を解説します。以前の連載記事は、こちらを参照ください。

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■すり合わせ型の日本企業、モジュール化で先行する欧米企業

 ビジネスモデルの3つ目のポイントは、「モジュール化」です。

 「モジュール化」とは、サブパーツをあらかじめ組合せる、もしくは一体成型して、大きな塊にしておくことです。プレハブ工法のパーツ化をイメージして頂けるとわかりやすいと思います。モジュール化は製造業の世界で始まった動きですが、これは製造業に限らず、いろいろな産業で適用可能な考え方です。製品製造・開発だけではなく、実は、サービス業などのオペレーションに関しても、「プロセスのモジュール化」という方法が浸透してきています。

 これまで、日本の製造業(特に自動車産業)ではよく、「すり合わせ」という言葉を使いました。「すり合わせ」とは、大量の部品(主にメカトロニクス)を組み合わせていき、最終的な製品のチューニングをし、品質や質感(乗り心地など)を担保していくという日本製造業の従来の生産スタイルであり、お家芸ともいえる強みでした。自動車メーカーでいうと、ホンダはすり合わせ能力が高い、などとよく言われたものです。

 それに対して、現在、世界の製造業では「モジュール化」の動きが顕著です。例を挙げると、フォルクスワーゲン(VW)は、モジュール化でかなり先を行っています。

 筆者の前著『日本製造業の戦略』で、日産のVプラットフォームというオートモービル・プラットフォーム(自動車のマフラー、サスペンションなど、構成部品の一連の組み合わせ)を紹介しましたが、VWでは1990年代から適用を始めたプラットフォーム戦略から、モジュール戦略、「モジュラー・マトリックス」戦略へと進化しています。

ベイカレント・コンサルティング 萩平 和巳[著]

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