ビジネスデザイナーを育成する方法-ZIBA濱口流“知識の移転”

EnterpriseZine / 2013年3月22日 8時0分

写真1:「知識の移転」を語る濱口氏

前回は、エスノグラフィックリサーチを、「顧客分類」の仮説検証ツールとして活用する方法を、中国企業のスポーツギアブランドLI-NING(リ・ニン)の事例で解説いただきました。今回は、濱口氏の所属するZIBAでの社員教育を例に、知識の移転(ナレッジ・トランスファー)の方法を解説いただきます。

■そもそも「知識」ってなんですか?人材育成の前に整理しておくべきこと

— ZIBA社内で“バイアスを崩す方法”など、「ビジネスデザイナー」の育成などは実施されていますか?その場合、どのような教育プログラムをお持ちでしょうか?

  ZIBAでの社員教育では、僕が持っているさまざまなノウハウを社員達に伝えなくてはいけません。具体的に何をしているかといえば、「知識の移転(ナレッジ・トランスファー)」です。「知識の移転」を議論する際、多くの人がよく間違えますが、そもそもの議論として、「“知識(ナレッジ)”とは何を指しているのか」という部分の確認です。

 まずは、「知識(ナレッジ)」の分類を行います。便宜上どう分類しているかというと、「客観性 (Objective)」と「状態 (Mode)」の2種類です。

 「客観性(Objective)」とは、何をしたらいいか(knowing what to do)を知っていること、どうやったらいいか(knowing how to do)を知っていること。もう一つは、「状態 (Mode)」で、文章化(codify)できるか?できないか?の2つの状態のことです。重要なので、図にしてみましょう。

 左上はたとえば「やること To-Do List」です。左下は「Procedure(手順書)」です。右下は「文章化をしていないSkill(スキル)」で、OJTで伝えていくようなものです。右上は「Culture(文化)」と呼んでいます。日本人であるとか、何をすべきかなどの行動そのものは文章には書いていません。文章化はされてはいないけど、何をすべきかがなんとなくわかっている状態。「共有された価値観(Shared Value)」とも呼べるかもしれません。

 この知識の分類ができてはじめて、「知識の移転」は起こるわけです。よく間違えるのは、文章化されているものだけで 「知識の移転」を行おうとすることです。

Field Research and Design[著]

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