グローバルガバナンス実践方法論(3) - 実態を把握した後の具体的な統制手法とは?

EnterpriseZine / 2013年5月13日 8時0分

図表5.大手消費財メーカーX社様で特定した“ぐうの音も出ない事実”

第14回から今回までの3回に渡り、『グローバルガバナンス実践方法論』と題し、海外子会社にいかに言うことを聞かせるかという問題に対するアプローチをご紹介しています。今回は前回ご説明した手法に沿って、ERPシステムを入口にして現地の実態を把握した後、その事実を使って統制をきかせていく方法についてご説明します。今までの連載はこちら

■ERPを活用して実態把握した海外子会社をいかに統制するか

 ここまで述べたとおり、海外子会社の“かわし”に勝ち、言うことを聞かせるには、以下のどちらかのアプローチが有効です。

アプローチA:

 具体的な事実に基づき、「目指す姿や日本本社」と「海外子会社」でどこがどう違うかを理路整然と語り、向かう方向を細かい点で1つ1つ合意していく。

アプローチB:

 “ぐうの音も出ない事実”をつかんで迫る。

 アプローチBのほうが言うことを聞かせるうえで決定的であり、できれば採りたいアプローチですが、海外子会社もなかなか尻尾を見せないものです。”ぐうの音も出ない事実”の把握に気を配りながらアプローチAで進め、”ぐうの音”については見つかったら“儲けもの”ぐらいに考えておきましょう。

 どちらのアプローチを採るにしても、海外子会社の真の実態把握が欠かせません。前回の記事では、真の実態に迫るための具体的事実の把握手法として、ERPシステムを活用したアプローチをご説明しました。

 今回はERPシステムを入口にして現地の実態を把握した後、その事実を使って統制をきかせていく方法についてご説明します。

●アプローチA:違いを明確にして、細かく突き詰めて方向性を合意していく

 第14回の記事で述べたように、ガバナンスモデルを始めとする抽象的なフレームワークでは、人と人の利害渦巻くガバナンスの議論を前に進めるのは困難です。総論賛成、各論反対となるケースが非常に多いです。やはり何事も話を前に進めるには、地味に地道にコツコツと取り組む必要があります。

 弊社ではグローバルガバナンスの問題を多くご支援しておりますが、基本的に以下のアプローチで取り組んでいます。もちろんお客様に合わせてカスタマイズしますが、基本ステップは原則的なものであり、ほぼ全ての企業で通用します。実際に、直近のご支援でも大きな威力を発揮しました。(図表1)

ベイカレント・コンサルティング 則武譲二[著]

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